2010年W杯の時は選手を集め、選手達に勝てるサッカーをするか自分達がやってきたサッカーをするか話し合わせたという。その事からも選手とのコミュニケーションも取れる監督でその中で結果を残したことは大きく評価したい。
ただ個人的には岡田監督らしいサッカーというものがあまり感じられなかった。得点シーンもセットプレーが多く、流れの中で崩して得点というようなシーンはあまりなかった。選手の個々の力による得点や守備という印象が強い。そういったところから再任要求度は30%とさせていただきたい。
フィリップ・トルシエ(98-2002)
言わずと知れた熱血監督。当時フラット3という戦術を用いて自国開催のW杯でベスト16まで導いた監督。規律を重んじ、わがままなプレーを嫌った監督である。
当時JリーグMVPにも輝く活躍をしていた中村俊輔を外すなど自分の哲学に合わない選手は問答無用で戦力外とした。
当時のユース世代も指揮をし、ワールドユース準優勝という偉業も成し遂げた。そのユースで育った選手達こそがゴールデンエイジだ。
もちろん小野、稲本、高原、小笠原、宮本、中澤と元々才能豊かな選手が多かったという事実はあるが彼らをまとめ成長させたのはトルシエだろう。
日本人は真面目で規律をしっかりと守れる選手が多くいる。そういった意味では日本にあった監督であっただろう。
サッカー自体は最終ラインを高く設定し前線までの距離をとてもコンパクトにしたサッカーである。そこから連動した守備を可能とし、攻撃では奪ってから裏に抜け出す動きや前線に素早く繋ぐサッカーが軸となった。
イタリアとの親善試合で見せた稲本から柳沢のゴール、W杯ベルギー戦で見せた小野から鈴木のゴールは象徴的なシーンである。