チャンピオンズリーグのグループリーグ、ゼニト・サンクトペテルブルグとのアウェイ戦を火曜日に戦ったバイヤー・レーバクーゼンは、土曜日に本拠地バイアレーナにマインツと対戦した。
マインツは直近で二連敗と少し勢いを失っており、疲労はあるとはいえ好調を維持してるレーバークーゼンに対してどのような対策を練っていたのかに注目していた。
試合は序盤こそマインツも高く上がってくるレーバークーゼンの両サイドを狙ってのカウンターを何度か見せたものの、好機らしい好機は時間を経るごとに消えていってしまった。
レーバークーゼンはセンターバックであるトプラクとスパヒッチが岡崎を常にマークしており、そこへのボールを配給する役であったマリやク・ジャチョルがボールを持つと二人から三人で囲み、パスを供給させず、岡崎を完全に孤立させることに成功していた。
また、レーバークーゼンも両サイドに位置するソン・フンミンやベララビが中盤から一気に守備陣の裏を狙い続け、更にキースリングやベンダー、チャルハノールと言ったセンターの選手が常に守備陣に対してプレッシャーを掛け続けたため、ボールを保持できず、前線へと放り込むしか出来なかった。
こんな体たらくではあったが、引き分けに持ち込めたのはゴールキーパーであるカリウスがレーバークーゼンの前に立ちはだかっていたからである。
文字通り最後の砦として、カリウスは獅子奮迅の活躍を見せていた。
特に後半15分のキースリング、63分のベララビのシュートは、並みのキーパーであればいずれもゴールとなっていたであろうビッグプレイであった。それを悉く止めたカリウスは、この日のMOMと言ってよいだろう。
ヒュルマンド監督の戦術に対し少しずつ対策が施され、勢いに陰りが見え始めたマインツだが、カリウスが居る限りは暫くは持ちこたえることが出来るだろう。
冬の移籍市場でどれだけ選手をかき集めることができるかが鍵になりそうだ。
一方、レーバークーゼンはまたしてもリーグで勝ち点3を奪えず、6位に後退してしまった。
しかし、今シーズンはまだ『学び』のシーズンであることを考えると、引き気味になった相手をどう崩していくかというテーマの実地訓練とも取れる。
若干、サイドに固執しすぎるきらいはあるものの、ベララビやソン、チャルハノールの仕掛けにはそれに対する答えを見出したように感じるだけに、次節の鬼門、ハノーファーでのアウェイ戦は非常に注目の試合となりそうだ。