チェ)今週はテレサくんとアーセナル・コミュニティについてご紹介します。まずはチラシの写真。アーセナルコミュニティが実施するKicksの告知です。
場所はキングススクエア・エステート。対象年齢は15歳以上です。一方、ロウリーウェイは8歳から13歳が一部。二部は14歳から19歳が対象です。
テレ)宜しくお願いします。ロウリーウェイはニーヴェ・ブラウンがデザインした住宅で結構有名です。グレンフェルタワー火災で低所得層向け高層タワーが世界中に知れ渡りましたが、同時代に建設されたこちらは4階建ての低層階で、横長です。ところでKicksって何ですか?サッカースクールですか。
チェ)ソーシャルインクルージョンのプログラムですね。アーセナルのサッカースクールは6歳からで受講料も発生しますが、Kicksは無料です。
テレ)サッチャーから理念なき政治家メイジャー首相に変った保守党政権時代、1994年労働党の党首はブレアに。当時から彼が提唱していたのが”tough on crime, tough on the causes of crime”
チェ)97年政権交代、翌98年早速ブレア首相は犯罪・秩序違反法を施行しました。青少年司法制度の監査機関としてユースジャスティスボードが設けられました。
テレ)犯罪防止、再公衆の保護、被害者支援など児童・青少年の安全を最優先しています。
チェ)そして前政権の市場主義的改革に対抗して掲げたスローガン、包摂的社会(inclusive society)実現へと踏み出します。
テレ)1997年10月のアムステルダム条約で、EUは高水準の雇用の継続と社会的排除の撲滅を条文に記しました。排除の対義語としてインクルージョンすなわち「包摂」が浸透します。
チェ)ブレアはいち早く社会的排除対策室を内閣府内に設置します。ソーシャルインクルージョンの具体的施策として、ポジティブ・フューチャーズが2000年4月にスタートします。若者の反社会的行動や危険な犯罪を防止するためのツールとして、芸術やスポーツを積極活用するプログラムです。
テレ)その二年後に子供達が近年インターネット、ゲーム DVD視聴など遊戯環境の変化を起因とする体力低下を懸念したブレアは対策としてPE・スクールスポーツ、クラブリンクス(PESSCL)も打ち出します。日本の文部科学省にあたる文化・メディア・スポーツ省と教育技能省が所轄です。