FIFA世界ランク一桁同士。フランスvsベルギーの隣国対決は6月7日、スタッド・ド・フランスで行われた。368日後には、この場所でユーロ2016が開幕する。
その一月後には決勝もこのサンドニ行われる。
一週間後にユーロ予選を控えていたベルギーは本気モード。4-1-4-1の布陣を採用。中盤底にヴィツェル。両サイドにメルテンスとアザール、ナインゴランとフェライニの2枚を中央に配した4-1-4-1。ワントップはベンテケ。一方フランス代表は前日のUEFAチャンピオンズリーグ決勝に出場したユベントスコンビを欠いていた。
ナインゴランの強烈なシュートが目の前にこぼれた所、フェライニが逃さず17分にベルギーが先制する。
42分ベルギーに追加点。右サイドトビー・アルデルヴァイレルトのクロスが長身のカーリーヘアへ。フェライニの2得点によるベルギーリードで折り返し。
50分、またもナインゴラン。ボックス手前右から豪快にゴール左へ突き刺さした。2014年ブラジル大会落選で火がついた闘志に収まる気配はない。スタンドから観ていて最も熱気を感じるプレーヤー。
抽選の結果ベルギーはイタリア、スウェーデン、アイルランドと同組に。
指揮官のマルク・ヴィルモッツは、ワロン地域(フランス語圏)の出身、リエージュで頭角を現しシャルケ04で長くプレーをした。
腕を捲った白いYシャツ姿でピッチの選手に激を飛ばすヴィルモッツの姿。赤い悪魔のキャプテンとして絶大な存在感を発揮した現役時代が思い出される。
2002年5月18日のスタッド・ド・フランス。
二週間後のソウルでの開幕戦に向けサンドニでの壮行試合。3日前のチャンピオンズリーグ決勝で伝説の決勝ゴールを決めたジダンを除き、ベストメンバーで臨んだフランスに対し20分ベルギーが先制する。後半オウンゴールで1-1の展開。フランスが押していながらベルギーも集中した守備を見せ、このまま無難に試合終了、両国とも東の空へ旅立つものと思われた。ところがロスタイム、右サイドを背番号11ヴェルへイエンが駆け抜ける。ヴィルモッツ不在の予選ではキャプテンを務めたクラブ・ブルージュの闘将。
中央では後半から出場したウェズレイ・ソンクが待ち受けていた。
2001-02シーズンの国内リーグは就任一年目ながらセフ・フェルホーセンに導かれたKRCゲンクが優勝。その原動力がMVPのソンク。その後アヤックスやボルシアMGでもプレーしたが2012-13シーズンに合併を経て一部昇格を成し遂げたワースランド・ベフェレンに移籍。このシーズンが実質最後のシーズンとなり翌年5部でのプレーにて栄光のキャリアに終止符を打った。