ぷら~り 欧州蹴球場 百景【115】エスタディオ・ドス・アルコス / ヴィラ ド コンデ

チャンピオンズリーグに続きヨーロッパリーグもグループステージに突入。自国代表クラブがリーガのエスパニョール相手にアウェーで勝ち点獲得を一面で報じるハンガリーのNemzetisport紙。


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B組ディナモ・キエフの勝利にもテキストのスペースを割いたのはハンガリー代表DFタマシュ・カールダールがフル出場したので納得。それ以上に同組のFCコペンハーゲンを大きく取り上げており興味深い。

イスタンブール空港でエフェスビールを飲みながら紙面に目を通した3週前。試合結果は前日アテネでTV観戦しているので既に知っていた。

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画面のベンチメンバーの中にさえポルトガル人MFの名前はなかった。昨季アイントラハト·フランクフルトから長谷部誠、鎌田大地と同じ無彩色のウェアを手渡されたチコ・ジェラルデス。

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175cmと大柄ではないがインテリジェンスと優れたテクニック、高速性と力強さも兼ね備えた攻撃的MFは8歳で育成の名門スポルティングCPの門扉を叩いた生え抜き。

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9月の親善試合で背中を痛めると治療に二か月の時間を費やし、結局コンディションが戻らぬまま年の瀬を迎えリスボンに戻った。
元U21ポルトガル代表のキャリアにブンデスリーガでの出場記録は残らなかった。

この連載は今回が115景、つまり115のスタジアムでの記憶や思いついたことを好き勝手述べてきた。

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ポルトガル各都市のクラブは第16景のスポルティングCPリスボンに始まり, 第35景と第70景のブラガ、44景ベッサ=ポルト、50景のギマランイス、63景パソス·デ·フェレイラ、85景のレイションエスのマトジニョシュ、98景のカルタショと既に八つのスタジアムを紹介してきたが、国土面積が1万㎡に満たないこの国だからこそ、主要スタジアムをすべて実体験できた。北海道と四国を足すとほぼ同じ広さになるらしい。北海道を舞台にした映画『そらのレストラン』を機内で観ていたら涙がこぼれおちた。穏やかなストーリーではあるが素朴な作風に惹かれた。

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