卒業シーズンには少々早いが今回でカバー画像の花園ななせさん卒業。3ヵ月半計16回UPした中で、個人的にこのショットが一番気に入っている。
曇り空の適度な自然光の中で撮影したが、この写真だけ簡易レフ板で光、正確には光ではなく影を調節した。
《ななせさん有難うございました。今後のご活躍を祈念しております》
彼女の首に巻かれているのはスポルティングCPのマフラー。日本ではスポルティング・リスボンの名前が根を下ろす。
第十六景はエスタディオ・ジョゼ・アルヴァラーデ。これほど豊富に彩られたスタンドは中々お目にはかかれない。より際立たせるのはイベリア半島の強い陽光。
UEFA欧州選手権開催のために新設された空間を手掛けた建築家・デザイナーの名はトマス・タベイラ。60年代リスボンの美術学校を経て、大西洋を越えた彼はマサチューセッツ工科大学:MIT)にて地域・都市計画の大学院学位を習得、その後カリフォルニア工科大で教鞭を振るう。70年代リスボンとサンパウロにオフィスを構え、同国のポストモダン建築を牽引した巨匠。
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筆者が訪問したのは2010年4月2日第25節対リオ・アヴェ戦。金曜のナイトゲームとあって観衆は1万6400と少々寂しい。前日ルスでのリヴァプールサポーターを含む5万人の熱狂が脳裏に焼きついた直後だけに、寂寥感も一入。
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前年までのFCポルトの一強時代に終止符を打ち、ジョルジ・ジェズス率いるベンフィカが席巻するのを横目にスポルティングは迷走状態。しかし南米各国代表級をずらりと揃えたベンフィカに対し、モウチーニョ、ベレーゾ、ポスティガ、現在もゴールマウスを死守するルイ・パトリシオと自国代表のタレントを充分過ぎるほど揃えていたスポルティング。この日の試合は5-0でリオ・アヴェに圧勝している。
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今シーズン、レアル・マドリードやモナコでプレーしたファビオ・コエントランが2011年以来6年ぶりに国内復帰を果たした。ベンフィカ時代にジュズスが中盤から左サイドバックにコンバートした愛弟子。恩師の下、今期は軽傷で欠場した4試合を除き、11試合に出場。二試合連続しての欠場がなくフィットネスレベルを高く維持できているようで、14節には今季初得点も決めている。
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田中順也がスポルティングを退団して二年が経過。金崎夢生がポルトガルを去ったのも同時期。2017年12月17日第15節。久しぶりに日本人フットボーラーがジョゼ・アルヴァラーデのピッチを踏んだ。中島翔哉。ルスでの5万2000人には及ばなかったもののこの日の観客数は4万3000人を越える。二十三歳の年齢を欧州では若武者とは呼べないが、ビッグスタジアムでの公式戦が日常になり、経験は財産として確実に蓄積される。この試合はスポルティング相手に11位ポルティモネンセも健闘したが2-0。