10月11日に行われたカタール・ワールドカップ欧州予選の第8節。
前大会のランナーアップ、クロアチアはグループH2位へと後退。来月遂に天王山を迎える。大黒柱ハムシク負傷のアクシデントにもめげず健闘したのはスロバキア代表。
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思い起こせば四ヵ月前、UEFA欧州選手権=ユーロ2020グループDでも、クロアチアはチェコ代表相手に1-1のドロー。決勝トーナメント進出に暗雲が立ち込めた。
1年待たされたユーロ2020は、ハイレベルでエンターテイメント性に溢れた大会となった。
デンマーク奇跡の快進撃に涙腺が崩壊したが、グループステージで楽しめたのが、このグループD。大会前ブックメーカー各社の予想オッズで本命に推されたイングランドだが、ロシア大会準決勝、延長戦の末に屈したクロアチア。プラハでの予選では逆転負け(1-2)と地力は侮れないチェコ。そして歴史的にも宿敵イングランドとなると特別な力を発揮するスコットランドに包囲された。
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第百四十六景は、スコットランドのグラスゴー、ハムデンパーク。
訪問したのは2017年6月10日のロシア大会予選。この日初めて主将を任されたハリー・ケインが後半48分の同点ゴールで責任を果たし辛うじて黒星こそ逃れたが、英サポーターが肝を冷やしたゲーム。
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この写真で撮りたかったのはスタジアム上空を舞う四羽のカモメと芝の上に捨てられたゴミ。欧州の港湾都市で海鳥は珍しくもないが、ハムデンパークのピッチに屯するカモメの記事を思い出した。そして退場時、ピッチサイドのゴミを拾い称賛されたセルティックの古橋亨梧の記事も。
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横浜でカモメの着ぐるみは見掛けるが、人間が捨てた食べ残しに群がるカモメなど、日本のスタジアムでは中々お目にはかかれないだろう。
ユーロに話をもどすと、クロアチアーチェコがハムデンパークで引き分けると、ウェンブリーではイングランドとスコットランドも決着つかずポイント1を分け合う。結果6月22日の最終節は四チームすべてに突破の可能性が残った。
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仮にイングランドとクロアチアが引き分けた場合、各グループの3位チームの中で上位4チームに入ることも考えれば1点でも多く、得点差をつけての勝利がミッションとなる。
完全アウェーのハムデンパーク。ポゼッションでホームチームを圧倒したクロアチアは1-1で折り返した後半モドリッチの決勝点、ペリシッチのダメ押しで見事難関を突破した。
スペイン戦では残り5分で2ゴール、延長に持ち込む驚異的な粘りを発揮したが、114分遂にモドリッチがアウト、代わってもう一人のルカ、ディナモザグレブの後輩イヴァヌシェツ22歳がピッチに入った。