第六巻から第十巻はオーストリア編。サッカルチャーでは2013年のアウストリア・ウィーンと2015年のザルツブルグ、共にシーズン覇者が最終節で敵地に乗り込んだ両試合の観戦を回想し、ザルツブルグ側にフォーカスをしぼっている。
これまでの選手生活の大半をアヤックス、フローニンヘンとエールディビジで過ごしてきたラスムス・リンドグレンが唯一母国から更に足を延ばしたのが、2011-12シーズンのザルツブルグ在籍。
オピニオンでは、リンドグレンが現在所属するフローニンヘンのヨーロッパリーグ初戦の相手がオリンピック・マルセイユに決まった為、2009年のUEFAカップ戦の記憶を絡め、独自の「眼のつけ処」を探してリライトが完成している。
ここでスウェーデン代表でのCAPは僅か2。ラスムス・リンドグレンの日本における知名度が低いことは全く気にしない。むしろ知名度が低い程良い。余程のサッカーおたくでないと判らないモノを書きたい。このコラムは記事ではなく随想(エッセイ)であり筆者の創作品である。
サッカルチャーもサッカーキングサイトも有料サイトではないので、面白いモノを書く必要はない。お金を取ってツマラナイものを読ませるのは悪だが、無料であれば次から読まなければ良いだけのこと。重要視しなければならないのは面白いことではなくオリジナルであること。散文に自身の経験に基づく意見を込め、自分にしか書けないテキストを書かなければ時間の浪費でしかない。
サッカルチャーは長文の補足で他人の撮影した写真を稀に借りているが、サッカーキングオピニオンでは、getty Imageの写真が5枚程使用可能らしいので・・・あえて借用しない。欧州紀行の回想録である以上プライオリティは、現地で自身がシャッターを押したもの、もしくは自身が被写体になった写真にあり、選別も掲載時拘る。もちろん他の記事を書いているライターさんがgetty Image画像を活用することを否定する気は微塵もない。執筆の趣旨が異色なのは筆者なのだから。
模倣やコピーを繰り返しながら主観的かつ私的な考察が身につき、やがてオリジナルとしての説得力が生まれるのは、執筆に限らずビジネスや“生き方”にも共通しているのではなかろうか。