カルロ・アンチェロッティからラファエル・ベニテスにレアルの指揮官が変わったと聞いた瞬間、2005年5月25日、イスタンブール・アタトゥルク・オリンピヤドスタジアムでの直接対決が頭に浮んだのは偶然予習をしていたから。
第二の巻に掲載した写真はトリノのレストランで撮影した。通常ビールが寄り添う構図だが、ACミラン戦のチケットなのでロッソネロに敬意を表しこの日は赤ワインとのマリアージュ。印字されている対戦相手がベニテス率いるナポリだった。
ガゼッタをはじめ、イタリアのスポーツメディアは、ベニテスとフィリッポ・インザーギの対決を前に、リヴァプールの監督とミランの選手の立場で対決した過去二度のUEFAファイナルについて詳細記事を掲載していた。インザーギが用いるフォーメーションも師直伝のクリスマスツリーであることからアンチェロッティ時代と現在のミランの比較分析など本場のメディアは手厳しい。
昨季のミランの試合では屈指の好ゲームと振り返るが、本田のガゼッタ紙の評点は低く、むしろ一般紙の方が高かった。あのポジションでの守備に関する貢献もガゼッタでは評価ポイントに含まれない。
オピニオンで少々ふれたがベニテスの4-2-3-1の固定はローテーション制との深い関連性に基づく。シーズン前ベニテス夫人の発言に対してジョゼ・モウリーニョは「ダイエット」ネタの皮肉で笑わせてくれたが、このローテーション制がハマリさえすれば、レアル時代のモウリーニを凌ぐ成績を収める将来も充分類察できる。