1994年UEFA杯決勝でヴィム・ヨンク(インテル)とヴォルフガンク・ファイアジンガ(ザルツブルグ)の対決を軸に愛娘ローラを紹介した。女子やユースも欧州で試合があれば観戦するが、三年目を迎えるUEFAユースリーグは必見。大大大推薦をアピールしておこう。
過去2回を振り返ると一昨年はカンテラから多くの偉大なプレーヤーを輩出してきたバルセロナ。この春にトロフィーを掲げたのはチェルシーのヤングジェネレーション。第二十三の巻でふれたイサイア・ブラウンをはじめフィーダークラブのフィテッセに今年も大量の才能を貸し出しているチェルシー。しかしプレミアとリーガの二巨頭がタイトルを獲得しているが、バルサとチェルシーが必ずしも年代最強とは言えない。UEFAチャンピオンズリーグの前座にあたるためトップチームが強ければ無条件で参加できる。必ずしもトップチームとユースチームの実力ランキングが一致するわけではない為、今季より国内優勝パスが設けられた。
ユニークなのは国内王者が既にグループステージ出場枠だった場合、その国に権利はなく33、34位の他国王者が繰り上げ参加となる。国内優勝パスのチームはH&Aのノックアウト方式でプレーオフへの8枚切符を争う。グループステージ組は8グループに振り分けリーグ戦で首位は決勝トーナメントに進出。
2位はプレーオフで国内優勝チームとの一発勝負。しかもホームは国内優勝チームに与えるので昨年に比べると、グループステージの首位と2位では雲泥の差が生じた。
国別ではカントリーランキング37位のボスニアヘルツェゴビナまでが参加。国内優勝パスに名前のないクロアチア(ディナモザグレブ)、ギリシャ(オリンピアコス)、イスラエル(マッカビテルアビブ)そして2クラブが参加するウクライナとポルトガルは国内優勝クラブと重複しているようだ。
この拡大によって、昨年ベスト4のアンデルレヒト(ベルギー)や育成年代では圧倒的な強さをキープするアヤックス(オランダ)が参加できる。現在ヴィム・ヨンクがアカデミーマネージャーを務めるアヤックスは、昨年のチームを見る限り、「個」の強さを重視するクライフ流が早くも結果として表れている。
サッカルチャーのオリジナルテキストでは今季バイエルンユースも応援するとあるが、あくまで2番目。アヤックスが欧州の頂点に再び立つ日もこのカテゴリーであれば遠い日ではない。
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