カバー写真であすみさんが握っているコースターにはサンチャゴ・ベルナベウが描かれている。スペインを代表するビールブランドはMahouと書いてマホウではなくマオウと発音する。UEFAチャンピオンズリーグ連覇を達成したジネディーヌ・ジダンの現役時代、その美技は度々「魔法」と形容された。
そのジズーが電撃退任、ロペデキが引き受けるまで、後任人事の憶測が飛び交い、候補者の中に、かつて銀河系の一員としてジダンと共にプレーしたグティの名前もあった。フベニールA(U19)を指導し複数のリーガクラブからオファーが届くなど、指導者としても評価の高いグティ。
自宅の書棚に積まれた内外蹴球雑誌の中で、一番気に入っている表紙が、こちらの写真。2011年2月2日発行のフットボリスタ№198の「顔」がグティだった。
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お気に入りの理由は、まず①英西独伊仏いわゆる5大リーグ以外、トルコのベシクタシュのプレーヤーを選んでいる。②特集タイトルとコピーのセンスが光る。「貢献」という人生の締め括り方。斜陽に浮かぶシルエット。ベテランたちは何を残し、何処へ向かう?は秀抜。③このタイトルと好青年の面影を残した無精ひげ面でウインクする写真が絶妙にハマっている。
特集内容では、元レアルのグティ、ガラタサライでプレーするハリー・キューウェル(元リヴァプール)の近況が渡邊将之氏のテキストで紹介されている。
ちなみに、あすみさんも現役時代ソフトテニスマガジンの表紙に登場している。女子高生には事前に知らされておらず、発売当日書店の店頭で自身の表紙に腰を抜かしたとかしないとか。
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第49景はイスタンブールにあるレジェップ・タイイップ・エルドアン・シュタディアム(RTES)。
市内を散策してこのスタジアムに遭遇したのは2009年。急斜面に建てられたスタジアムを見下ろし、何処のクラブが活用しているのかさえ知らぬまま、「世界で最も見晴らしの良いスタジアム」の絶景に感動した。
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空と海の青さ、更にブルーモスクの青、極めつけはエフェス: Efesビールパッケージの青。イスタンブールは青い都市に違いないが、ガラタサライ、フェネルバフチェ、ベシュクタシュと強豪3クラブのウェアに青色が見当たらない。
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犬も歩けばモスクにあたるのがこの都。
中でも石の外装と磁器タイルの内装がコントラストを描くスルタン アフメットは別格。通称”ブルーモスク”を想起させる白地に青を差し色として用いたウェアはカシンパシャSK。2005年はTFF3部(4部相当)から2007-08年シュペル・リガにまで急上昇。しかし前年降格しこのシーズンは復帰するエレベーター状態。
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2005年にトルコ政府青少年スポーツ賞が新設したスタジアムのスタンドは片面のみ。それが急速に力をつけ昇格を繰り返すものだから、2010年には反対側にも青と黄が目に鮮やかなシートが増設され現在の姿に。眺めを堪能する意味では、以前のほうが各段に良く残念に思うのは所詮異邦人だから。地元民には日常目にする別段珍しくもない光景なのだろう。