ぷら~り欧州蹴球場百景【142】ボサイル·スタディオン / アントワープ

サッカー以外のスポーツ競技に興味が薄い自分には東京五輪開催も重要ではなく、関心はUEFA欧州選手権=通称ユーロ2020。6月から7月の渡欧日程が何をおいても最優先となる。
2000年のオランダ・ベルギー共催は、二年後に日韓共催ワールドカップを控えて、国内でもサッカー熱が高まっており、個人的には決勝の一週間後、元奥さんが出産したので記憶に残る大会。20歳の誕生日当日、自分はロシアのヒムキ(モスクワ市内とシェルメチボ空港間の都市)にいる予定。


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2000年は計6都市での開催。オランダはアムステルダム、ロッテルダム、アイントホーフェンと三強の本拠地にアーネムが選ばれた。
一方ベルギーは首都ブリュッセルにブルッへ、フラマン(フランス語圏)のリエージュとシャルルロワ。


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現在ベルギーの人口分布。ブリュッセルが隣接したアンデルレヒト・スカールベーク両市と形成する首都圏が最大。肩を並べるのがアントウェルペン州のアントワープで500万人を越える大都会。以下ヘント、シャルルロワ、リエージュ、ブルッへと300万人以下の都市が並ぶ。


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今季グループステージ敗退ながらUEFAチャンピオンズリーグに出場した伊東純也所属のヘンクなど6万6000人程度で、日本から初めて訪れたファンは、小さな街の中心からやたら離れた郊外に意外なほど立派なスタジアムがあることに驚かれるだろう。

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オランダに近過ぎるアントワープが選外となったにしろ、地元市民が受けた精神的なダメージは、ワールドカップ開催時の都民とは比較にならない。

141景はそのアントワープにあるボサイル・スタディオン。


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20世紀初頭、アントワープはブロードストラトに本拠地を構えていた。 旧市街の東、約6 kmの距離にある郊外の住宅地ドゥールネへと移転したのは1923年。中央駅から5番トラムでヴィムサーレンス広場に向かい、徒歩5分とアクセスは悪くない。当時の収容人員は38,000。

デヘル(地獄)ファンドゥールネと呼ばれたベルギーとオランダは定期的な国際試合。これは懐かしの日韓定期戦同様、国民感情爆発、荒れに荒れるのは当然の隣国対決。


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