ぷら~り 欧州蹴球場百景【140】リーワル・フーヴァーカース・スタディオン

台風で川が氾濫したと聞いて、幼い息子と見に行ったら元嫁にこっぴどく叱られた自分は今中国内がどうなっているか興味津々。
世界中どこでも中国人は見掛けるが、フットボールで何処の国のリーグでも出会うのはブラジル人。そしてアフリカ系ならばナイジェリア人フォワードを目にする機会が実に多い。


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人口は1億8千万人だから我が国を上回る。驚くべきは平均年齢で18歳だから我が国とは大違い。英国領(現在は英連邦加盟国)であったため英語が堪能。但し政情は不安定で国民は貧困に苦しむ毎日。そのため海を渡って各国にコミュニティを構築する。合衆国でアフリカ人といえばナイジェリア人を指すと思って間違いない。


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日本でも混血選手の活躍がテニス、陸上、野球と各種目で目覚しい昨今。サッカー界ではリオ五輪最終予選メンバーとして脚光を浴びた、オナイウ阿道は父親がナイジェリア人。アフリカではないがジャマイカ出身の鈴木武蔵も日本代表に招集され知名度は高い。18歳の小久保玲央ブライアンは既に柏レイソルのユースからベンフィカに移籍、三國ケネディ・エブス(現アビスパ福岡)はユベントスの練習から帰国した。将来の海外移籍もカウントダウン段階に入っている。


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昨年11月ブラジルでのU17ワールドカップ、ゴールマウスを守ったのは、父がガーナ人でアメリカ生まれの鈴木彩艶(ざいおん)。中盤には藤田譲瑠(じょえる)チマと後を絶たないどころか、寧ろ増える傾向にある。
この混血ハイブリッドプレーヤー。今が旬の欧州組を注目する。四年前、これからリオ五輪最終予選に向けてメンバー選考する手倉森監督に薦めたのが、当時オランダ二部のFCドルトレヒトに所属していたファン・ウェルメスケルケン際。


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第139景は、ドルトレヒトのリーワル・フーヴァーカース・スタディオン。

この試合はピッチサイドで写真を撮影した後、現地ジャーナリストの中田徹氏のインタビューに同席させていただいたうえ、アムステルダムのスキポール空港まで車で送っていただき、散々世話になった。


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それ故に中田氏の記事、それも際を取材した内容は必ず事細かに目を通している。footballistaの4月24日、昨季2部のカンブールで「ここまで全試合フル出場」と中田氏。文中、「ボールを確実につなごうという意識が強すぎバックパスの多い選手だった」と指摘している。実は気になっていたが本人を目の前に言葉を飲んだが全く同意見、当時の感想はサイドバックからセンターへ戻すボールが多い印象。


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そこで引き合いに出したのが、まだ存命中のヨハン・クライフ。137景執筆にあたり、FCポルトとの87-88シーズンUEFAスーパーカップの動画をフルタイム視聴した。当時はキーパーはバックパスでもエリア内なら手が使える規則を適用。で、戻す、戻す。そして繋ぐ、繋ぐ。右サイドバックのダニー・ブリントがボールを触る回数は、通常の三倍くらいか。ボールを淀ませるのは美学に反するクライフイズムは、オランダには深く根付いている。戦術が進化した現在においても、プレーの選択肢のひとつとしてバックパスそのものは悪くない。