ぷら~り 欧州蹴球場百景【192】リンツァー・スタディオン / リンツ

最初の写真はウィーンで撮影した地元のビール、オッタクリンガー缶とヨーロッパ·リーグプレーオフのチケット。


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5月29日オーストリア·ブンデスリーガの最終戦。アリアンツ·スタジアムのペンチでも姿を見れなかった北川航也。清水復帰から2カ月を経た福岡戦は残り10分からの出場。期待が大きかっただけに本人も周囲も納得できていない。

一方LASKリンツ中村敬斗はWSGティロル戦で3試合連続ゴール。ラピド戦も含め9試合で6G4Aと成長ぶりがうかがえる。

2014-15シーズンには秋吉泰佑がSKシュトゥルム·グラーツに一年間在籍しているので、オーストリアの四大都市のクラブ全てで日本人フットボーラーがプレーしたことになる。


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日本のサッカーファンには圧倒的に知名度が高いザルツブルグ。宮本恒靖JFA理事に始まり、2019年には南野拓実と奥川雅也が共演。
また内田篤人在籍時にシャルケをUEFAチャンピオンズリーグ四強へと導き「レッドブルス·タイル」を確立した“プロフェッソア”ラルフ·ラングニック(現オーストリア代表監督)の存在も際立つ。


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しかし実際に足を運ぶと首都ウィーンは別格として、レッドブルと音楽の都は観光客で賑わうものの意外なほど小さな街。
中世の街並が世界遺産登録された第二の都市グラーツが人口25万人、鉄鋼産業、化学からハイテクへ発展した商工業都市リンツは20万人。それに比べると16万人に満たないのがザルツブルグ。


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写真はドイツのバイエルン州からオーバーエスターライヒ州の国境を越えるルートで移動中。道路の表示も三大都市。リンツはオーバーエスターライヒ州の州都。第百九十三景は、LASKリンツの本拠地ヴァルトシュタディオン。


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スタジアムはパッシング市が所有しており、2017年からLASKとリース契約。6千人収容のうち着席は2,600人とかなり立ち見の割合が多い。
2019年からネーミングライツは、東欧をカバーする金融機関ライファイゼン国際銀行(本社ウィーン)。黄色と黒の同社ロゴは、ナショナルチームのシャツでもお馴染み。

このスキンヘッドは、LASKを牽引するゲアノット・トラウナー。地元出身、U15から白黒縦縞のウェアを着て、2010年トップチームデビュー。リートへ移籍後再び古巣に戻ったのは17年。


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翌18年10月にオーストリアA代表デビューを果たしクラブ唯一の代表選手だったのに昨季自身初となる国外移籍。ロッテルダムフ·ェイノールトでは、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ・ベスト16のパルチザンベ·オグラード戦ホームをコロン陽性反応で欠場したものの、準々決勝スラヴィア・プラハ戦から決勝のASローマ戦までスタメンで健闘した。