総力戦を勝ち切った王者

【明治安田生命J1リーグ第1ステージ第8節】
横浜Fマリノス1ー2サンフレッチェ広島

〔得点者〕
<横浜Fマリノス>中村(70分、PK)
<サンフレッチェ広島>ピーター・ウタカ(15、72分)

GS敗退で終わった世界挑戦 青山が欠場する緊急事態の総力戦

 2連敗スタートながらも、試合中に38度を記録したとの情報があったタイでのアウェイ戦を含めてブリーラム・ユナイテッド相手にホーム&アウェイで2連勝したサンフレッチェ広島のAFCチャンピオンズリーグ。帳尻を合わせて挑んだグループステージ第5節・アウェイの山東魯能(中国)戦だったが、試合開始序盤にセットプレーから失点し、1-0で惜敗。この時点でGSでの敗退が決まってしまった。

 さらに中国での試合から中3日で迎えるこの日の横浜Fマリノス戦は広島に戻らず、直接関東で調整する日程。コンディションの見極めを掌握した上でのメンバー選考と戦略プランに注目が集まった。

 しかし、この日は、山東戦に帯同しなかったFWピーター・ウタカ、MFミカエル・ミキッチが先発復帰する一方、負傷からの復帰報道もあったU23日本代表FW浅野拓磨はベンチ入りせず。さらに主将MF青山敏弘が体調不良によりベンチからも外れた。山東戦からは6カ所の変更があり、スタートから総力戦となった。

【マッチレポート】リスクを消し続けた前半

 前半、コンディションを確かめるかのように広島は低い位置からのビルドアップで横浜の出方を窺う。立ち上がりこそ横浜はアグレッシヴにプレッシングをかけて来たものの、次第にハーフウェイラインからしかプレスには来なくなる。ただし、それより後方はしっかりマンマークをつけられていた。

 それでも15分、左サイドの柏好文のパスが相手に当たってゴール前へ流れ、さらにそのボールがGKの前で大きく跳ねる。GKが後逸して流れたボールを予測していたかのように詰めていたFWウタカが流し込む。アウェイの広島がラッキーな形で先制に成功する。

 先制した広島は露骨に<5-4-1>のブロックを組んでスペースを封鎖。横浜も無理にボールを奪いに来ない中、試合のテンポを完全に殺す術でリードを活かした戦い方に切り替える。前半は広島の思惑通りに進み、両チームのシュート数が合わせて3本(横浜1本-広島2本)というノーリスクな展開のまま終了。