テキストテキストテキスト

テキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト

欧州蹴球文化探訪 第十五の巻 アルマトイとベオグラードの未来

 オランダ代表ヒディング監督解任・・・更迭?97年カザフスタン戦後の加茂監督更迭。しかしカザフスタンがUAEに圧勝の恩恵でその後伝説のジョーホールバルへ。あの日から日本に推定10万人は潜伏している隠れカザフスタンファンのために、カザフVSセルビアのクラブチーム対決を振り返る。

厳しい環境に身を投じた割に変化に乏しかったカザフスタン代表

 2014年10月10日アムステルダム・アレナでのユーロ2016予選。オランダ代表はカザフスタン代表にまさかの先制点を許すが、終わってみれば3-1のスコアで順当な予選初勝利。アヤックス以外の試合でアレナに来るのは初めてだが、朱一色に染まるスタンドはどの都市に行っても変わりはない。
 1997年今は亡き国立競技場でワールドカップ最終予選最後のリーグ戦としてカザフスタン戦が行われた。この試合に勝利した岡田監督率いる日本代表は、ジョーホールバルの決戦へと赴く。
 一方カザフスタンは、2002年AFCからUEFAに移籍。17年の時を経て、カザフスタンの変化を見澄ました。


[アムステルダム・アレナ]

 欧州フットボールシーンは異境の空の下、ヴァカンスシーズンなど関係なく各国地域で熱気を帯びている。UEFAヨーロッパリーグ(EL)予選1回戦に予選出場国でUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の前身チャンピオンズカップ時代を含め唯一欧州一の栄光に輝いたセルビア(当時はユーゴスラビア)の一等星。日本ではレッドスター・ベオグラードの名前で知られるFKツルヴェナ・ズヴェズダが姿を消して喪心した。

スロバキアの名将バイスがアルマトイを変えた

 ダークホースのFCカイラト・アルマトイ(カザフスタン)は一発勝負に強く、国内カップ戦過去6度優勝は歴代最多。現監督はブラディミール・バイス。このスロバキア人指揮官は2005-06のCLにおいて母国のFCアルトメディア・ブラチスラバをグループステージ出場に導き、ワールドカップ初出場で決勝トーナメントに導いた一世の雄。
 2012年就任以降バイス監督が築いてきた攻撃的なチームの骨格をツルヴェナとの2試合から解析する。

 ゴールキーパーのヴラジミール・プロトニコフは、ユーロ2016予選6月のトルコ戦、代表のゴールマウスに立塞がった。他にもこの試合には三人が招集されている。22歳の主将、バウイルザン・イスラムハンが司令塔。19歳でA代表に招集され既に4年が過ぎようとしており、その東洋色の強い顔立ちには、親近感を覚える。基本フォーメーションは4-2-3-1なのだが、中盤の底2枚は守備的なポジションであればどこでもこなせるマーク・ゲルナンに任せて、イスラムベク・クアト(22歳元U-21代表)が積極的に上がるため4-1-2-3の表記も間違いではない。事実前半終了間際左からのクロスをエリア内、頭で中央に折り返したのがクアト。このボールをゴールに背を向けていたCFのFWゴウ(コートジボワール元U=23代表)はバイシクルで豪快に決めた。母国の英雄ドログバを彷彿させる。


[写真 カイラト]

 64分には2本のダイレクトパスで中央を破り最後ボールに流し込んだのは左サイドバックのエルミク・タヤェフ。3月のユーロ予選アイスランド戦で代表デビューを飾った24歳。
 反対右サイドバックにスタニスラフ・ルニン。彼も昨年A代表デビューした22歳。攻撃的な選手を配置するあたりにバイス監督のカラーが浮き彫りになる。
 熱狂的なサポーターの声援も虚しくホームチームは完敗した。無失点のセンターバックコンビは、ザルコ・マルコビッチと今シーズン補強の目玉ドイツ2部デュッセルドルフから獲得したブラジル人ブルーノ・ソアレス26歳。
右翼にはブラジル人のイサエウ、左翼にはスペイン人のロレンツォ・リエラ。ギリシャのパナシナイコス、ウクライナのオデッサを経て昨季よりプレーしているバルサの下部組織出身者。3トップを熟知した人材がいるとは少々驚く。

2回戦でも爆発。20本を超えるシュート数

 大きなアドバンテージを得て、ホームでの第2戦(7月9日)。キーパーとCB2枚は変わらず。左サイドバックのロシアU-21ザウルベック・ピリエヴィは現在23歳。エルミク・クアンタヤェフを右に移した。中盤の底はクアト一枚。イスラムハンの両脇には左イサエウ、右にルニンを初戦より高い位置へ。前線にはCFゴウと左にリエラなので左右対称ではないが4-1-3-2。

 試合は29分トップのゴウがはたいたボールを二列目から飛び出したイスラムハンが受ける画に描いたようなワンツー。左足のシュートはゴール左隅に突き刺さった。カウトのゴールを観るまでもなく勝負は決した。
 後半からはイスラムハンに代えてブラジル人のセルジーニョを投入。残り6分でカザフ代表のアスラン・デラバヤェフも顔見せ程度でピッチに。
 7月16日2回戦の相手はアルメニアのアルシュケルト。21本のシュートを浴びせ、アルシュケルトは沈黙してシュート数0。イスラムハンのPKで先制。後半ゴウが追加点。69分ダメ押しで圧勝。実力差から2stレグでの逆転の可能性は無きに等しく3回戦の抽選が待たれる。

About the Author:

Yoshitaka Yokozawa
1964年生 / 東京都在住 NPO・NGOの経験を活かしてサッカルチャー・チャアマンをしてます。 本業は国際交流コンサルタント。文化催事の企画運営や講演など欧州と国内をころげまわってます。 サッカルチャーコラム連載では欧州蹴球文化探訪(全41回) 同ベルギーの光と闇(全27回)※最終話そのうちUPします。 長靴の国で観た異邦人たち(全21話) サッカルチャー・ホームタウン秘書室(2017年~ 同 日本人が知らないアーセナル 全8回含)他。 サッカルチャーやっててよかったのはバルセロナで故ヨハン・クライフに逢えたこと。世界各国の”秘書たち”とビールを飲むのもささやかな楽しみ。

One Comment

  1. […] 欧州蹴球文化探訪 第十五の巻 アルマトイとベオグラードの未来 […]

Leave A Comment