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スペシャル・ワンも大ピンチの今、監督交代の是非を探る

“スペシャル・ワン”も大ピンチ~王者チェルシーが11戦6敗の15位

 20チームで行われているイングランド・プレミアリーグは先週末で第11節を終了。昨季はリーグ2位で、国内外のカップ戦でも振るわずに無冠に終わったマンチェスター・シティと、8年連続無冠からのFAカップ2連覇で今季を迎えたアーセナルが勝点25で並んで首位争いを引っ張っています。マンチェスター・ユナイテッドやトッテナム・ホットスパーもまずまずの位置に付けており、先月になって監督交代があったリヴァプールもチェルシー相手にユルゲン・クロップ監督体制初のリーグ戦勝利を挙げて軌道に乗りつつあります。

 しかし、ここに昨季はリーグ38試合を僅か3敗でリーグ制覇を果たしたチェルシーの姿はありません。ジョゼ・モウリーニョ監督が2004年から2007年途中までの3シーズン少しに続き、第2政権として2013年夏から3シーズン目を迎えている今季ですが、ここまで11試合で6敗を喫しています。

 リヴァプールに敗れた先週末の試合で先発を外れていたネマニャ・マティッチとセスク・ファブレガスの昨季2冠(リーグとリーグカップ)を支えたセントラルMF2人の絶不調ぶりは著しく、チームの中核を成す彼等や、35歳になった主将のジョン・テリーを筆頭に高齢化が目につくDFラインの脆弱さも弱点のように見えます。全くレギュラー陣は昨季と同じメンバーで固めているはずなのでが・・・。

 選手達の不調ぶりは顕著なものの、それよりもモウリーニョ監督の暴言・乱心ぶりが目立ちます。指揮官の言動がチームの士気を下げているようにも思える程です。

 開幕戦からプレミアリーグ随一のチームドクターとして知られるエヴァ・カルネイロ女医に難癖をつけて追放し、自らが欲しい有力選手を補強できなかった逆恨みか?フロントへ抗議するかのような一連のパフォーマンスや、主審のジャッジに対して執拗に抗議して暴言を吐き、幾度ものベンチ入り禁止処分と罰金の嵐。アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督に対しても就任から19年間でリーグ4位以上は維持していながらも8年連続無冠を揶揄しながら「失敗のスペシャリスト」と罵ったりしながら、自身が「今季は何位で終えられますか?」と問われれば、「4位で終えられないかもしれない」と言う姿は実に見苦しい限り。

 チェルシーは近い将来にホームスタジアムの移転を計画しており、使える資金にも限度あると言われていますが、それはヴェンゲル監督のここ10年間の苦悩にも共通する事項。しかも、チェルシーの場合はアーセナルのようにセスクやサミル・ナスリ、ロビン・ファン・ペルシーといった主力選手が移籍して離れて行ってしまうような苦しさとは無縁のはず。補強できなければ勝てない、は自らの監督としての力量の危うさであるにも関わらず、醜態を晒しているようにも見えます。

監督交代の是非~成功を収めた昨季の途中就任監督

 そんなモウリーニョにも監督解任の去就問題が連日のように報道される現在。昨季は独走でリーグ優勝を果たしながらも結果以上に立ち振る舞いに問題があるのは目に見えているわけで・・・。

 などと、チェルシーとモウリーニョの問題はさておき、今季のプレミアリーグではすでに3つのチームで監督交代が起きています。

 まずはリヴァプールで4シーズン目を迎えていたブレンダン・ロジャーズ監督。就任2年目にルイス・スアレスを擁して2013-2014シーズンに最後までリーグ優勝を争いながらも、その絶対的エースFWスアレスがバルセロナへ移籍してしまった昨季はやり繰りに終始してリーグ6位に終わり、今季もチームの象徴であったスティーブン・ジェラードや新生リヴァプールの旗手になるはずだったラヒーム・スターリングがチームを離れてチーム再構築中のまま解任の憂き目に。後任人事にドルトムントで若い選手を躍動させてリーグ2連覇を達成するなど現代のカリスマ監督として名を馳せるクロップと契約できた事もあってのシーズン途中での監督交代劇となった事でしょう。