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今季プレミアリーグ大展望 〜『超ワールドサッカー』コラボ〜

『優勝請負人』GKチェフを加えたアーセナル~エリート選手には難しいアーセナル守備陣の連携

 そして、満を持してチェルシーから覇権奪回を狙うアーセナルは、そのチェルシーからチェコ代表GKぺトル・チェフを獲得。 2004年の夏に彼が加入してから始まったチェルシーのタイトル獲得ラッシュからして、2004年の無敗優勝以来はリーグタイトルに縁がないアーセナルからすると、まさに「優勝請負人」。
 チェフがチェルシーに来てからアーセナルが優勝していないのですから。

 昨季のチェフは10歳若いベルギー代表の正GKテュボ・クルトワにポジションを譲ったものの、それはモウリーニョ監督自身が「年齢から見る将来性に過ぎない」のが理由で、チェフは出場した試合ではワールドクラスの実力を維持している事を証明。
 オーナーがアーセナルへの移籍を許可しながら、当のモウリーニョ監督がプレミアリーグ内での移籍に大反対したのも、そのパフォーマンスに衰えがない事を把握しているからこそでしょう。

 ただし、リーグ優勝を狙う上で危惧されるのは、アーセナル特有の守備のメカニズム。攻撃サッカーの旗手であるアーセナルには「約束事」と呼ばれるようなモノがなく、チーム戦術というよりも選手個人間での連携が頼りになるため、これまでエリートと目されるような守備者はアーセナルでは成功を収められない事が多い点。
 現・主力CBのローラン・コシールニーがアーセナルに加入する以前に所属していたのは、フランスの2部や3部リーグで、1部リーグ経験は僅か1年でアーセナルへ。
 コシールニー加入前年に入団していたベルギー代表のCBトーマス・フェルマーレンはオランダのアヤックスでリーグ優勝や、主将を務めていたエリート選手ですが、下部リーグからの叩き上げであるコシールニーのような選手の方が臨機応変な対応と心身共にタフさを要求される「アーセナルの守備者」に向いているように見えます。
 経験値という部分で元ドイツ代表CBペア・メルテザッカーが重用されるように、チェフにも豊富な経験に基づいた対応が期待されます。
 よく、「出場しているFWによって攻撃パターンやスタイルをマイナーチェンジする」ようなチームは多いですが、アーセナルの場合はその逆。
 出場している守備陣によって守備のメカニズムを微修正していくアプローチが求められます。
 控えGKに降格してもクルトワを支えた人格者であるチェフならば、この部分はクリアしてくるでしょう。

 定評のある攻撃陣はメスト・エジルやアレクシス・サンチェス、ダニー・ウェルベックと大型補強が続いた近年で選手層は確実に分厚くなっており、連携面でも充実。あとは、昨季後半戦になって戦力外状態から一転して定位置を奪い、就任20年目を迎えるアーセン・ヴェンゲル監督からも「75億円の価値がある選手」と評された守備的MFフランシス・コクランが初めて年間通してプレーする中で、怪我やコンディション維持で異常が生じなければ今季は間違いなく2位以上には入れるはず。

 そのコクランや、怪我からの完全復活を目指すイングランド代表MFジャック・ウィルシャーのユース時代の監督であるスティーヴ・ボールド助監督もキーマン。
 現役時代は『フェイマス4』としてクラブで堅守を築いたレジェンド的DFであったため、主力に成長したユース監督時代の教え子の心身両面でのケアや、チームが攻撃過多になった場合の修正など、選手や監督よりもリーグ優勝の鍵を握っているかもしれません。

 チェルシーの完成度は高いですが、それはアーセナルも同水準。今季こそは真っ向からプレミアリーグ優勝を狙いに行きます。

過酷な残留争いの中、岡崎に試される『得点を奪えるFW』か『勝点を奪える選手』か?

 そのプレミアリーグへ今季から加入するサムライも1人。
 ドイツブンデスリーガのマインツで2年連続2桁得点を挙げた日本代表FW岡崎慎司。
 世界最強リーグかどうかは別として、世界で最もスピードとフィジカルが重視されるタフなリーグである事は明白なプレミアリーグにおいて、岡崎が選んだクラブは昨季プレミアリーグに昇格してきたレスター・シティ。
 開幕直後は攻撃志向のチームで勢いを持ったチームでしたが、中盤戦には全く勝てない状態になり、リーグ最下位が定位置に。守備重視の実質5バックに基本システムを移行してからは奇跡的とも言えるラスト9戦7勝でプレミアリーグ残留を勝ち取ったチームです。