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宇佐美よりも武藤の方が有能か!?~宇佐美の可能性~

こうした悩みがあるため、今のところ宇佐美はジョーカーという立ち位置から脱却できないのだ。当然宇佐美も90分間のプレーを求めているが、それを実現するにはG大阪で90分間攻守に走り回れることをアピールする必要がある。
世界にもC.ロナウドやメッシを筆頭に守備に参加しない選手がいるが、それでも彼らが起用されるのは、ほぼ毎試合得点を取ってくれるからだ。守備のリスクを抱えてもロナウドやメッシを使いたいと指揮官が感じるのである。ここに宇佐美起用のヒントがある。

☆点を取れ!

現在G大阪を指揮する長谷川健太は、上手く宇佐美をフィットさせている。宇佐美が苦手とする守備を最大限免除し、攻撃に専念できるトップとして起用しているのだ。中盤の守備にも相棒のパトリックを走らせ、宇佐美は前線に残っている事がほとんどだ。
これまで多くのチームで起用されてきたサイドハーフというポジションを不適合と判断し、2トップの一角に据えた判断は正解だった。トップに入った事で、時には下がってゲームメイクをおこなう事もでき、まさに攻撃で何でもこなす選手へと変貌を遂げたのである。

そもそも宇佐美は10番タイプでもなく、かといって9番タイプでもない。そしてサイドハーフの選手でない事も過去が証明してくれている。宇佐美という選手は点取り屋と司令塔の真ん中のような立ち位置にあり、まさに9.5番という表現が合っている。そして守備に走る事が苦手という欠点を抱えており、まさに王様タイプの選手なのだ。
つまり宇佐美を90分間起用するには、宇佐美を中心にチームを構築していかなければならない。守備に走らなくても良いポジションを用意し、攻撃でもストレスを感じる事なく動ける役割を与える必要がある。
冷静に考えれば、19歳の王様がいきなりバイエルンで自身を中心としたチームを作ってもらえるはずはない。バイエルンで苦しんだのは当然の流れだったのだ。ここが武藤との違いであり、武藤の方が国外移籍に向いている証なのかもしれない。

宇佐美に言える事はただ1つ。「点を取れ!」だ。宇佐美がロナウドやメッシと同様のゴールハンターに成長すれば、指揮官も宇佐美を中心に考えざるをえなくなる。ポジションもサイドではなく、トップの選手として勝負するのだ。
今後も日本代表ではジョーカー的役割となるかもしれないが、今は我慢の時だ。Jリーグでゴールを重ね、少なくとも今季は得点王のタイトルを獲得しなければならない。

現代サッカーでは欠点を覆い隠し、チームのために動く事が求められる。個性は二の次であり、まずはチームの一員として働く必要がある。まるで今の学校社会を表しているようであり、宇佐美にはその突出した個性で欠点の殻を突き破ってほしいと願うばかりだ。
才能が欠点を凌駕する・・・。そんな日が来たとき、日本代表の中心に宇佐美がいるかもしれない。そして再び、海外挑戦への門が開く事もあるだろう。日本サッカー史上最高傑作かもしれない花を、ここで枯らせる訳にはいかないであろう。