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ぷら~り 欧州蹴球場百景【11】スタディオ・マルカントニオ・ベンテゴディ/ヴェローナ

 2010年W杯南アフリカ大会以降、2012年欧州ポーランド・ウクライナ大会、2014年W杯ブラジル大会、2016年欧州フランス大会と予選敗退の辛酸をなめてきたセルビアが国際舞台に帰ってきた。しかし功労者ムスリン監督が電撃解任。

現在中国スーパーリーグの広州富力で指揮を執る“ピクシー”ドラガンストイコヴィッチ監督も後任候補としてメディアは報じていた。

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 第十一景は、イタリアのヴェネト州西部ヴェローナ県の県都にあるスタディオ・マルカントニオ・ベンテゴディ。シェイクスピアの戯曲『ヴェローナの二紳士』や『ロミオとジュリエット』の舞台がこの街。
ということで花園ななせさんには、シェイクスピア作品を愛する真面目系文学少女のイメージでキエーボ・ヴェローナVSインテル戦のチケットを持ってもらった。

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 2015年、ポルタヌオーボ駅前からバスに乗ったが徒歩でも良かったか。ローマ帝政時に造られた円形闘技場円形=コロッセオを彷彿させる曲線のフォルム。照明鉄塔を四コーナーに建てるのではなく屋根の下に投光器設置方式を採用した日産スタジアムを見上げて、「イタリアみたいだ」と思ったのは20年前。

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 この試合長友佑都の活躍は日本人として喜ばしいことではあるが、筆者が注目したのは、セルビア人対決。インテルの中盤はダイヤモンド型。ズドラヴコ・クズマノヴィッチが左ハーフ。一方キエーボはの中盤はボックス型。守備的ミッドフィルダーはイバン・ラドヴァノヴィッチとアルゼンチン出身のマリア―ノ・イスコを並べている。

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 クズマノヴィッチの父親が職を求めてスイスに移住。ベルンで生まれ育ったがA代表はセルビアを選択した。80年代のユーゴスラビアでは、セルビアが政権を掌握していため工業が盛んで富裕なスロベニアやクロアチアは多額の税金を徴収されることに不満を抱き独立の機運が高まっていた。

1990年FIFAワールドカップ・イタリア大会。12都市で激戦が繰り広げられたが、ストイコビッチは決勝トーナメント1回戦スペイン戦、35,500人の観衆の前で「これぞ世界レベル」の妙技を決めている。
「ここでキックフェイントかよッ!!」って突っ込んだDFは思ったはず。DF、GKはもちろん、見ている観客でさえ騙されたストイコビッチの見事なキックフェイント。

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 結局、この後スペインのフリオ・サリナス(元横浜Fマリノス)に決められ試合は延長戦へ。延長戦ではこれまたピクシーの華麗なフリーキックがネットに突き刺さり2-1で勝利。この国際映像が世界に発信された当時妖精が日本で数シーズンに渡りプレーするとは誰も思っていない。
マルカントニオ・ベンテゴディは、ストイコビッチにとって天国だったが数年後、再び彼を迎え入れた時、そこは地獄に変っていた。コソボ紛争以降は、英米がアルバニア人勢力(コソボ独立派)側を支援し、宣伝専門のエージェントがロビー活動を展開した結果、国際メディアにセルビア側に「民族浄化」「強制収容所」即ち負のイメージを植え付けることに成功した。1991-92シーズン、エラス・ヴェローナFCに移籍した際には、対戦相手は言わずもがな、観客、チームメイト、審判と全方向から悪魔のセルビア人として差別の対象に。ユーゴスラビア代表は内戦により国際大会からもはじき出された。

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 エラス・ヴェローナの黄色いウェアを撮影した写真を昨年掲載している⇒【長靴の国で観た異邦人たち 十の巻 コソボの守護神は斜塔の街に】。ピクシーほどではないにしろ、中盤に足元の技術が高い選手が二人いて誰かと思いきや、背番号2はユヴェントスにレンタルしていたロムロ、そして24番は17歳からインテルで育ったブラジル人、ダニエル・ベッサだった。今季一部復帰を果たしたエラスを牽引するブラジル出身の二人。ミラン相手に四日前の借りを返した12月17日の第17節。ロムロはコーナーキッカーを務め先制点を演出。

By | 2018-02-06T11:28:51+00:00 1月 16th, 2018|Categories: Soccerlture League, コラム, その他コラム, ひゃくぷら|0 Comments

About the Author:

Yoshitaka Yokozawa
1964年生 / 東京都在住 NPO・NGOの経験を活かしてサッカルチャー・チャアマンをしてます。 本業は国際交流コンサルタント。文化催事の企画運営や講演など欧州と国内をころげまわってます。 サッカルチャーコラム連載では欧州蹴球文化探訪(全41回) 同ベルギーの光と闇(全27回)※最終話そのうちUPします。 長靴の国で観た異邦人たち(全21話) サッカルチャー・ホームタウン秘書室(2017年~ 同 日本人が知らないアーセナル 全8回含)他。 サッカルチャーやっててよかったのはバルセロナで故ヨハン・クライフに逢えたこと。世界各国の”秘書たち”とビールを飲むのもささやかな楽しみ。

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