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コレが観たかった!なでしこ快勝劇!【キリンチャレンジカップ2017・コスタリカ戦】

 そのアルガルベ杯では負傷者も続出。離脱したメンバーの代わりに今回抜擢されたのは、高倉自身が指導していた育成年代の代表チームで結果を残して来た選手達。昨年11~12月にパプア・ニューギニアで開催されたU20W杯に参戦していたメンバーから新たにMF隅田凛(ベレーザ)、FW上野真実(2部・愛媛FCレディース)が初選出され、すでにアルガルベ杯でデビューしていたMF長谷川唯とFW籾木結花(共にベレーザ)、1月の候補合宿以来の復帰となったDF市瀬菜々(マイナビ・ベガルタ仙台レディース)、今回は負傷欠場のDF北川ひかる(浦和レッズレディース)も合わせると、実に6名もが昨年のU20W杯を経験している。

 そして、アルガルベ杯で2得点2アシストしたMF長谷川は、このコスタリカ戦でも先発するなどレギュラーに定着。DFでは市瀬が代表デビューの初先発となるなど、先発メンバーの平均年齢は23.8歳という若いメンバーが揃った。(尚、この試合の招集メンバー22名の平均年齢は23.2歳)

 また、アルガルベ杯の期間中に北川と有吉佐織(ベレーザ)が負傷し、コスタリカ戦前には鮫島彩も負傷したSB陣は本職が誰もいない陣容。そんな中、アルガルベ杯で右SBを務めていたDF高木ひかり(ノジマステラ神奈川相模原)がそのまま右を担当し、左SBには稀代のオールラウンダー=宇津木瑠美(シアトル・レイン/アメリカ)が入ってスタートした。

スクリーンショット:「コスタリカ戦の先発布陣と出場メンバー」

魂込めた横山の左足弾丸ミドル弾で先制!

 試合は序盤から日本が積極的な姿勢を見せた。今回の試合に向けて約5日間のトレーニングを積んだ中、前線からのプレスに連動してDFラインを押し上げ、中盤で激しい攻防を作り上げる。その上で攻守の切り替えの速さで主導権を握る戦い方だ。

 “日本らしさ”“なでしこらしさ”は、パスサッカーという言葉で集約されてしまうのかもしれないが、パスをパッシングという言葉に置き換えると、中盤でのプレッシングとパッシングを粘り強く繰り返すことに長けたサッカーこそが、「なでしこジャパンのサッカー」だと筆者は捉えている。

 その原点に戻りつつ、佐々木則夫前監督時代はポストプレーや連携に長けたFWが重用された部分が、横山久美のような個人で打開できる選手をFWに組み込み、中盤でも長谷川のように相手を1人交わせるドリブル能力も求める。それが高倉監督の“カラー”であり、「なでしこスタイル2.0」なのだろう。

 前半の日本はトレーニングして来た前線からのプレスの連動が噛み合い、ボールを奪われても即時奪回。守備面では隙を全く与えなかった。ただ、高倉監督が言う「戦術コンセプトや約束事はあるけど、個人の持ち味が出せていなかったら本末転倒」の状態。緊張からか?硬さが顕著に見られた。

 それでも23分。この試合で積極的に動いていた2人が均衡を破る。攻撃参加した右SB高木がバイタルエリアでマークを外したFW横山へ丁寧なパスを入れ、そのままパス&ゴーで前進。横山はワンタッチで前を向くと、高木を使うフリも見せながら左足を一閃。利き足でもないし、ほぼワンステップで蹴られた女子とは思えない豪快なミドルシュートがゴールネットを突き刺した。

 アルガルベ杯で4試合4得点を挙げて得点女王にも輝いた新エース・横山の豪快な一撃で緊張は解け、その後は日本の若い選手たちが思い切りの良いプレーを披露した。

ベレーザ+横山のMF・FW陣が躍動!~隅田と籾木が猛アピール!

 後半、開始から2人の選手交代をした日本は、MF陣4人とFWの田中美南が日テレ・ベレーザに所属する5人で固められた。(ちなみに前半で交代したMF中里優と出番のなかったGK山下杏也加も含めて、今回の代表にはベレーザ勢が7人。アルガルベ杯には隅田が招集されていなかったが、有吉が招集されており、やはり7人だった。)

 「ベレーザ+横山」となったMF・FW陣は当然ながら連携や組み合わせの妙もハマり、代表デビューとなったMF隅田は攻守に積極的にプレー。1人で奪い切れる守備、前線をサポートするだけでなく、自らクロスバー直撃のミドルシュートも放つなど即戦力となるプレーぶりでチームの勢いをさらに加速させた。

 隅田より先にアルガルベ杯でデビューしていた籾木は右サイドMFに入りながらも、攻撃では周囲を使いながら中央へ侵入するなど、昨年のなでしこリーグで得点女王を争った田中&横山の“国内最強2トップ”を操った。

 74分、ルーズボールをしっかり収めた左サイドの長谷川がサイドのスペースへ流れた途中出場のFW上野へスルーパスを通し、上野も中央へ丁寧にクロス。アルガルベ杯に続いてこの日も決定機を外し続けていたFW田中が難なく押し込んで2点目を奪った。

 最終ラインから丁寧にビルドアップが出来ていた日本。82分には主将DF熊谷紗希(オリンピック・リヨン/フランス)が最終ラインから中央へ正確で速い縦パスを入れ、それを難なくターンして収めたFW田中が左へ展開。長谷川がGKとDFの間に速いタイミングで低いクロスを入れると、逆サイドの籾木がフリーで飛び込んで3点目。

 横山&田中という決めて欲しい選手にゴールが生まれ、この日が21歳の誕生日だった籾木のバースデーゴールで3-0とした日本がそのまま完封勝利を飾った。

止まっていた時間を取り戻した

About the Author:

hirobrown
創設当初からのJリ−グファンで各種媒体に寄稿する副業サッカーライター。好きなクラブはアーセナル。宇佐美貴史やエジル、杉田亜未など絶滅危惧種となったファンタジスタを愛する。趣味の音楽は演奏も好きだが、CD500枚ほど所持するコレクターでもある。 サッカー歴:中学・高校時代にサッカー部に所属。 中学時は大阪市トレセンに選出される。 その後は競技者としてのサッカーから離れていたが、サッカー観戦は欠かさない 。

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