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長靴の国で観た異邦人たち 六の巻【エーゲ海の夜明け】

ローマからヴェネツィアへの移動途中ボローニャに立ち寄る。そしてミラノには、少々遠回りながらボローニャでバスを乗り継いだ。

そういえばローマからフィレンツェへ列車で向かった時に寝過ごしてボローニャから慌てて戻ったことも。ボローニャはイタリア北部の中継地。

ヴァシリス・トロシディスが今季ASローマからボローニャへと旅立った。
トロシディスの名前は多くの日本のサッカーファンに2014年の苦い記憶として脳裏に刻印されている。初戦黒星のザックジャパンにとって決勝トーナメントへの切符を賭けて絶対に負けられないギリシャ戦。退場者による数的有利を放棄して何を血迷ったかイタリア人指揮官はパワープレーに血路を見出そうとした。
ゴールキーパーとセンターバック2枚が長身のチームは珍しくもないが、ギリシャは右のトロシディス(当時ASローマ在籍)だけでなく左には直後ローマに移籍するホレバス。更に実質3ボランチの一角パナギオティス・コネ(当時ボローニャ所属)も加えるならば180cm越えの壁が6枚も並ぶ。この相手に対して、最早正気とは思えない采配は日本列島に溜息をもたらした。

ASローマといえばこれまで多くのブラジル人がプレーしているが、ギリシャ人、特にディフェンダーの活躍が印象深いのは2004年ユーロ制覇にも貢献したトライアノス・デラスの功績。その系譜を継ぐコスタス・マノラス(1991年生まれ)。ザックも舌を巻いた186cm80キロの巨体でフィジカルの強さはもちろんスピードもあり滅法対人に強い。

一方日本代表のシュート18本を浴びながら無失点に抑えたオレスティス・カルネジス。かつてザッケローニが指揮を執ったウディネーゼが保有するも当時はグラナダにレンタルされていた。

2016年8月20日オリンピコでのセリエA開幕戦。ギリシャ代表守備の要が敵味方として対峙した。初めて“生”で観るマノラスが攻撃の芽を摘むとトーマス・フェルマーレンがボールを散らす組み立て役。続くFCポルト戦では出場停止のフェルマーレンに代わりデ・ロッシが最終ラインに入ると、3節ではジェズズ、4節ではフェデリコ・ファシオと猫の目のように変わる相棒の横でマノラスだけは不動の存在。

ポゼッション63%と圧倒され被シュート数は19本。ペロッティに決められた二本のPKを含む四失点。カルネジスにとって苦い開幕戦ではあったが、翌週のエンポリ戦では獅子奮迅。この日もアウェーチームにポゼッションで劣り、サポナーラの至近距離からのシュート、極めつけはジラルディーノのヘディングにも俊敏に反応してゴールマウスを死守した。翌日ガゼッタ紙の採点は7.5。
これはサンプドリアのムリエル、ナポリのミリクと並び、ペロッティ(トリノ)8点に次ぐ高評価。

その他ギリシャ勢では3節(9月11日)ボローニャは昇格組のカリアリに2-1のスコアで勝利。189cmの長身センターバック、マリオス・オイコノム(1992年生まれ)は2014-15シーズンまで所属した古巣に成長ぶりをアピール。そのカリアリでは4節(9月18日)パナギオティス・タフツィディスがスタメンフル出場。中盤で攻撃のタクトを振るうとアタランタに3-0の完勝。ワールドカップ・ブラジル大会から一転、ユーロ予選では惨憺たる敗戦の連続。不振が長く続いたが9月6日のロシア大会予選を白星で発進したギリシャ代表。エーゲ海から陽はまた昇るのだろうか。

About the Author:

Yoshitaka Yokozawa
1964年生 / 東京都在住 NPO・NGOの経験を活かしてサッカルチャー・チャアマンをしてます。 本業は国際交流コンサルタント。文化催事の企画運営や講演など欧州と国内をころげまわってます。 サッカルチャーコラム連載では欧州蹴球文化探訪(全41回) 同ベルギーの光と闇(全27回)※最終話そのうちUPします。 長靴の国で観た異邦人たち(全21話) サッカルチャー・ホームタウン秘書室(2017年~ 同 日本人が知らないアーセナル 全8回含)他。 サッカルチャーやっててよかったのはバルセロナで故ヨハン・クライフに逢えたこと。世界各国の”秘書たち”とビールを飲むのもささやかな楽しみ。

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