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伊賀FCくノ一と杉田亜未には野田監督が必要だ!【プレナスなでしこリーグ1部第6節、伊賀FCくノ一vs浦和レッズL】

写真2:野田監督とDF宮迫の2ショット。
 
 この日は全く主導権を握れなかったが、野田監督就任後の伊賀は相手を押し込むようなスタイルを標榜し、シュート数も相手より多い試合が多い。

 浦和戦はこれで9戦未勝利と無得点が続いているが、前回浦和に勝利した2012年9月の対戦では僅かシュート1本で勝利した試合だった。

 当時から昨年5月頃までのチームは陸上部がサッカーをしているのか、サッカー部が陸上をしているのか?そんな喩えも通用しそうな力投型のチームだった。

 それが野田監督就任以降で主体的にボールを動かせるチームとなり、内容を積み上げられる緻密なチームとなった。

 筆者の私見だが、野田監督の就任以降で最も成長を見せたのは若手ではなく、現在27歳のDF宮迫たまみだと思っている。2012年9月の浦和戦で先発フル出場した現チーム唯一の選手だ。女子サッカーではベテランとなる年齢ながらも、CBとして対人守備の強さを前に出てボールを奪う積極的なプレーに昇華し、最終ラインから攻撃の第1歩となるパスも的確になった。このチームでは唯一、リーグ選出ベストイレブンの可能性も感じた。

 ただ、その宮迫が今季は右SBとしてプレーしていて、昨年のような凄味を感じられない。右SBの武田ありさが2部・オルカ鴨川FCへ移籍し、昨季は左SBだった畑中美友香がCBへコンバートされたのだ。宮迫も畑中も元々のポジションへと再コンバートされた格好だが、ここが唯一しっくり来ない部分なのではないか?高さがある畑中のCB起用は一般的なチームには妥当な選択なのだろうが、右SB畑中・CB宮迫の方が野田監督のサッカーを志向するのには適材適所なのではないか?と考える。

野田監督のサッカーを貫く覚悟

 今季を迎えるにあたって、伊賀は外国籍選手を含むと10選手が抜け、9選手が新加入。今季の登録選手は23人なので、3割以上が入れ替わっている。しかも野田監督の色を披露する中盤に新戦力が偏っているため、細部の連携で物足りなさがあった。

 そうは言っても、なでしこリーグは全18試合という期間の割には短いコンペティション。すでに6節を終えて3分の1を消化した現在、新加入の選手達の試用期間も終わった。

 ここからは選手達が野田監督と共に1年間積み上げて来た事を信じ、体得して来たモノをシンプルに結果に反映させたい。喩えるなら、基礎学力が身についた受験生が入試対策もこなし、これから入試本番に臨むような状況。

 相手の小手先の戦術や対策には、意識しなくとも染み付いた技術やグループ戦術で回避する術も持っている。あとは自信を持ってプレーすれば、無意識のうちに積み上げたサッカーは滲み出て来る。

 そして、このチーム唯一の代表選手であるMF/FW杉田亜未は、野田監督就任以前は『キャプテン翼』の主人公・大空翼くんのサポート役・岬太郎くんのような役回りだったが、現在は主将となり、翼くんのように試合結果を左右する主役となった。

 あとは、ここまでチームを改革し、杉田亜未というタレントを覚醒させた野田監督自身が、もっと自信を持って思い切って采配を執って欲しい!

 伊賀フットボールクラブくノ一にも、杉田亜未にも、野田朱美監督が必要だ!