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グアルディオラが抱える秘密 ~名将と言われた2年間~ 前編

しかし今季、思わぬ事態に直面する。得点が奪えなくなったのだ。高いポゼッションは維持しても、なかなかゴールへと結びつかない。次第にロッベンとリベリへの負担が大きくなり、彼らがいなければ得点が奪えない状況となっていたのだ。
このような事態を招いた要因は、グアルディオラのポゼッション化にある。現在のバイエルンを見ても、ラーム、レアルから獲得したシャビ・アロンソ、シュバインシュタイガー、チアゴ、若手のローデとコンダクター(指揮者)ばかりが揃い、2列目から飛び出す選手がほとんどいないのだ。
彼らに加えてCBにもアラバやバドシュトゥーバーといったビルドアップの出来る選手を配置した事でポゼッションは容易におこなえるようになったが、攻撃に厚みが生まれなくなってしまった。

それはデータとして表れていて、ハインケスが率いていた12-13シーズンのバイエルンのシーズン得点記録は151、昨季は150、今季は120(CLバルセロナ戦終了時点)と30点近くも落ちている。それも今季はCL決勝トーナメントのシャフタール戦とポルト戦で得点を荒稼ぎしており、それを差し引いて考えると得点力はグッと落ちている(ポルトとの第2戦はハインケスのサッカーで戦った)。
昨季はハインケスの残したものを継承していたため、システムなどは大きく変えなかった。しかし2年目の今季は0トップなど、バルサでも用いた特殊なシステムを採用するケースが増えている。それが得点力の低下を招き、補強と戦術のミスマッチが起こったのである。
ポゼッションを実現できるコンダクターばかりを集めた結果、肝心のゴールへ向かう選手が不足し、その数少ない1人であったシャキリを放出してしまっている。2列目からの飛び出しが無い事や、0トップの中央に位置するゲッツェのパフォーマンスが伸び悩んでいる事を考えても、シャキリの放出は失敗だった。ロッベンとリベリのバックアッパーとして不満が溜まっていたのは事実だが、2列目でも起用できて前線への飛び出しも期待できる彼は残しておくべきだっただろう。

ロッベンとリベリが揃って負傷離脱した事も考慮すべきだが、今季はグアルディオラのサッカーが機能していない事を世に知らしめるシーズンとなってしまった。グアルディオラにとっての誤算はメッシの代役にもなれると考えたゲッツェが散々な出来に終わり、自身の目指す4-1-4-1が完成しなかった事だろう。
今季のハイライトとも呼べるCL準決勝バルセロナ戦1stレグでもゲッツェはベンチで、チームも枠内シュート数0という屈辱的な記録を作ってしまった。DFBポカール準決勝のドルトムント戦(1-1からのPK)、そして国内リーグのヴォルフスブルクやボルシアMGといった強豪との戦いを見ても、守備組織が整備されたチームにペップ・バイエルンの攻撃は通用していない。
バルサを率いていた頃のような圧倒的な強さは無く、ただただメッシの偉大さを感じさせるだけとなってしまっている。

そして今の事態を収拾できるのは、グアルディオラ以外にはいない。彼の哲学はあまりに強烈であり、仮にグアルディオラが解任された場合は誰が後始末をつけるというのか。このスタイルを踏襲するのは難しく、新たなスタイルを植え付けるのも難しい。
新たなスタイルを植え付ける場合には現在のサッカーをバラす必要があり、それで結果を残せるかは不透明だ。下手をすればシーズンに出遅れる事となり、負の連鎖を生み出してしまいかねない。これこそがグアルディオラを招聘するリスクであり、失敗した場合の修正に時間を要する可能性があるのだ。
実際、バルサで彼の後を引き継いだビラノバやマルティーノもチームを立て直せず、ようやく今に至る。彼の目指すサッカーが偉大であればあるほど、後任の仕事は難しくなるのである。そんなグアルディオラに囁かれる解任論と、新たなクラブからのコンタクト・・・。グアルディオラの哲学はどこに向かうのだろうか。

About the Author:

大阪府在住 / 20代 / 趣味:サッカー観戦、カラオケ / サッカー歴:中学2年よりサッカーを始める。人生初の試合が0-12、チームとしてのシュート数0と歴史的な大敗となり、カルチャーショックを受ける。それ以降なぜ0-12で負けたのかを研究するようになり、気付けばサッカーオタクとなっていた。

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