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Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦、広島 VS G大阪 〜真の年間王者だと証明した広島

疲労と対策が深刻なG大阪 理想的な舞台が整った広島

【チーム状況と展望】

 リーグ戦年間3位でCSに出場してきたG大阪。準決勝では第1ステージの覇者にして年間順位2位の浦和レッズとのアウェイ戦で23本のシュートを浴びて押し込まれる展開ながら、延長後半終了間際のDF丹羽大輝による”オウンゴール未遂事件”で浦和の集中力を緩和させ、そこからのカウンターで仕留めて勝利。しかし、中3日で迎えた広島との決勝第1戦ではリードを得ながらも終盤に広島の迫力溢れる攻撃に屈して逆転負け。右SBオ・ジェソクが一発退場して以降に崩れた感もあるが、明らかに広島がそれ以前から主導権を握って後手に回っていたのは確か。その失速感を際立たせた疲労の色はさらに中2日で迎えるこの日にも顕著に出るはず。第1戦では広島の後方でのビルドアップを妨害すべく、絶対的FWパトリックはベンチスタートとなり、長身FW長沢駿が夏にG大阪移籍後の初先発に抜擢。その長沢は戦術的任務を遂行した上で先制点を挙げる活躍。この第2戦でも先発起用され、変更は出場停止となったオ・ジェソクに替えて右SBに米倉恒貴が入った1カ所のみ。第1戦での敗戦により、0-1や1-2で勝っても優勝は出来ず、最低でも2得点が必要な厳しい状況で”後半90分間”をスタートする。

 一方、第2ステージの覇者にして年間順位1位の広島はホームで第2戦が戦える上で第1戦で劇的な逆転勝利。公式戦が10日ぶりとなった第1戦では試合勘が心配な部分があったが、アウェイでの堅い試合運びで後手に回った前半は課題。しかし、後半は哲学上のミスを突かれて先制を許す厳しい展開ながら、自分達のスタイルを貫いて大逆転勝利を呼び込んだ。加えて、途中投入されたFW浅野拓磨・MF柏好文・MF山岸智の3人が試合の流れを変えながら得点に絡んだ事によるチーム全体の総合力で勝ち切った事が勢いをもたらすはずだ。人選的に途中出場選手の活躍により変更があると思われた先発メンバーもベンチ入りメンバーも第1戦と全く同じ。リーグ戦で負傷したDF水本裕貴やMF柏がベンチで控える中、第1戦でDF佐々木翔が値千金の同点弾を挙げたり、MF清水航平のラッキーボーイ的活躍が続いている事も心強い。

【マッチレビュー】1点ビハインドも”想定内”だった広島

 試合の方は優勝するためには最低でも2得点する必要があるG大阪が第1戦同様に序盤から激しいプレッシングでボールを奪いに行く事で主導権を握る展開に。広島はリードを活かすながらリーグ最少失点の堅守を武器にブロックを敷いて試合に入る慎重な立ち上がりに。

 ただ、序盤はこの日もトップ下に配置されたG大阪の宇佐美貴史が前を向く場面が多く、シュートやダイアゴナル(対角線方向)なアーリークロスで好機を演出していたものの、次第に宇佐美への縦パスに関しては広島が厳しくチェックに入る事で封鎖。しかし、この宇佐美が左サイドの高い位置でキープしたり、あるいはチームとして右サイドで攻撃を作って逆サイドへのラストパスを狙う展開が多い事に対して、広島の右WBミハイロ・ミキッチが低い位置に下がらざるをえない時間帯が多かった。コレが広島にとっては非常に窮屈に感じたであろう効果的な戦略だった。また、サイドを押し込んでいたため、CKを多く獲得する事にも繋がっていた。

 そんな試合はやはりセットプレーからスコアが動く。27分、遠藤保仁の右CKに今野泰幸が相手のマークを外して合わせたシュートは当たり損ねたものの、ブロックに入った広島DF佐々木の足に当たってコースが変わり、オウンゴール気味に決まった先制点はG大阪に入る。

 ただし、この状況でも2試合合計ではアウェイゴールの差でリードしている広島は動じず。徐々にミキッチが高い位置を取れるようにビルドアップから工夫してチーム全体でポゼッションし、リスク回避気味のミドルシュートが多かったものの、落ち着きを取り戻す事に成功。40分には右サイドから攻撃参加したDF塩谷司のシュートのこぼれ球をMF柴崎晃誠が合わせる決定機も演出。

 前半はG大阪の1点リードで折り返す。

満を持しての浅野弾で優勝を決める!

前半は広島に得点は生まれなかったものの、この1点ビハインドさえも彼等には”想定内”だった模様。ただし、ハーフタイムでは重心が後ろにかかっている事を森保一監督に叱責された。その上で、主将MF青山敏弘は「よし、監督に怒られたぞ。俺らは行けるぞ!」とチームは結束。