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決定力とは?DFよりもGKと勝負するアルゼンチン人FWの例

本格派は大久保、宇佐美、フォルラン 現実的になる必要があるのは攻撃では?

 そこで日本代表に話を戻しますが、アジアカップ準々決勝・UAE戦の35本のシュートがありましたが、枠内シュート8本という乏しい枠内率と共に、日本のシュートは相手GKと駆け引きしてから狙っていたでしょうか?相手DFをフェイントで交わす場面があったとしても、GKを騙したり、DFをブラインドに使うような仕掛けやシュートのタイミングを意識していたでしょうか?

 シュート35本も放った割には相手GKが1度もファインセーブがないのはなぜでしょうか?

 今、JリーグもACLで勝てない苦しい状況の日本サッカー界ですが、ブラジルW杯よりも前からACLで勝てないJリーグは、「もっと現実的になれ」と言われて、ほとんどのチームが守備的になり、結果的に2014年シーズンのJ1リーグは、2013年シーズンよりも総ゴール数が100以上も減りました。両チーム共に2桁シュートを記録できない試合も激増しました。

 それでいて、ACLでは失点数が多い。Jリーグではどこも守備から入るチームが多過ぎて守備の修正なんて本当の意味で出来ているか確認できる環境にはないと思います。本当に現実的になるべきなのは守備面ではなく、攻撃面ではないでしょうか?

 現在のサッカーはGKというポジションに注目が集まっています。この専門職をどう使うのか?がそのままチーム戦術になるような日が来るかもしれません。

 そうであるならば、FWとしてはGKの特徴によって駆け引きする必要も出て来ます。FWの目的はDFのマークを外したり抜いたりするのではなく、得点を決める事です。DFとのマッチアップが試合の前の注目ポイントとして挙げられる事がよくありますが、もっとGKとの勝負を“現実的”に考えていくべきではないでしょうか?パスワークがプレスがかかるとミスが起こるのであれば、シュートもGKの存在によってプレッシャーがかかるのですから。

 そういう意味では、大久保嘉人(川崎フロンターレ)・宇佐美貴史(ガンバ大阪)・柿谷曜一郎(バーゼル/スイス)は、上記に挙げたアルゼンチン人FWの特徴であるドリブル突破に優れ、トップ下もできるテクニシャンがFWにコンバートされる例が増えている今の日本サッカー界はチャンスでもあると思います。

 不発でしたが、セレッソ大阪のディエゴ・フォルランが放つシュートもDFを使うタイミングでの仕掛けという意味ではJリーグで観れる稀少価値の高い技術だと思います。2年連続得点王の大久保や、3冠獲得に貢献した宇佐美にも、この感覚が透けて見えます。パトリックを盾にしている宇佐美には責任が重いかもしれませんが、大久保や宇佐美、柿谷というこの3人が代表定着できないところに日本代表の問題があると言えるのではないでしょうか?

 「シュートとはゴールへパス」という言葉を独り歩きさせるのではなく、「シュートはGKとの駆け引き」を定着させたいと思う今日このごろでございます。