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香川にとっては複雑なルールダービー

ところが試合が始まってみると、とてもストレスフルな展開となった。
支配率とシュート数で上回るドルトムントはゴールが決まらない。
シャルケは事実上の5バックとなり、守ることしかできない。
後半の途中までそうした状態が続いた。

77分の選手交代が大きな変化をもたらした。
香川真司の交替である。
この直後の78分にオバメヤン、80分にムヒタリアン、86分にロイスがゴール決めて、
3-0のクリーンシートで見事にダービーを勝利した。

2点目のシーンを詳しく見てみよう。

センターライン近くでボールを持っているギュンドアンは後ろから2人の選手に追いかけられている状況で、ギュンドアンはロイスにパス。
ギアを入れたギュンドアンは走力を上げロイスを追い抜くと、彼からボールもらい直した。
見事なワンツーだった。
二人を見なければならないノイシュテッターはこれで無力と化した。
するとギュンドアンの視界にはムヒタリアンが見えていたのだろう、ペナルティエリア、ムヒタリアンの前にあるスペースにややループ気味のクロスを入れた。

ムヒタリアンをマークしていた内田はギュンドアンに体を当て、並走しながらなんとかトラップを失敗させようと頑張ったが、ムヒタリアンはバランスを崩すこと無くゴールが決まった。

もしこの場面で香川がトップ下にいたらどうなっただろうか。
ロイスがムヒタリアンに返すのではなく、もしかしたら香川に預けたかもしれない。
そうすれば、ギュンドアン、ロイス、ムヒタリアンと3枚が前線に上がれるので、
香川がそのうちどれに出すかはその時の状況でパスコースがあるところに出せばいいし、もちろん香川自らのシュートもありだ。

ところがこうした香川経由での細かくつないでいくシュートが決まらずずっと0点だった。

しかし最初のオバメヤンの得点も、フンメルスがかなり後方からペラルティエリアに放り込んだところ、シャルケのデフェンダーにあたったがそれをうまくコントロールできず、マキタリアンの前に転がるとそれを彼はペナ内のスペースへ、アオゴには当たったが完全にコースが変わらず、そのボールをオバメヤンが決める。

つまりこの2点は遠くから放り込み、上手いタイミングでディフェンスラインの裏がとれた典型的なパターンだが、それでもこれは大胆な攻撃手法の切り替えである。

香川の交代はそのスイッチだったのだろうか。
そのことは試合前あるいはハーフタイムに監督から伝えられていたのだろうか。
ただ選手たちのその場のアイディアだけでやり方を大胆に切り替えることは考えにくい。