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欧州CL決勝、バルセロナVSユヴェントス

 共に逆境からの勝ち上がりで、特に選手層が厚いとも思えない陣容。そのため、今週に入って守備の要であるイタリア代表DFジョルジェ・キエッリーニが負傷により欠場が発表された事もあって、バルサが圧倒的に有利と思えた戦前の予想でした。

 

先制点をもたらしたモノ バルサがバルサである証明

 試合はキックオフからユヴェントスが圧力をかける。バルセロナのゴールキックから横パスを繋ぐスタイルにも対応して最前線からのハイプレスを敢行。バルセロナのハビエル・マスチェラーノのミスを続けて誘い、ファーストシュートもそのマスチェラーノのフィードミスから奪ってのショートカウンターからマルキジオが放ったモノでした。

 しかし、バルサはやはりバルサでした。まずは「ボールを落ち着かせよう」としたバルサは4分、左サイドでハーフウェイラインを越えた辺りからのスローイン。シンプルに横に、後ろにとパスを繋いでは機を見て縦パス。引いて来たFWメッシにボールが渡ると、メッシは瞬時にサイドチェンジで左サイドを猛然と駆け上がって来たジョルディ・アルバへサイドチェンジ。アルバがワンタッチで落とすと、ネイマールがキープ。「抜く」よりも「引きつける」ドリブルでDF3人を密集させると、後方からエリア内へフリーで走り込んだイニエスタへ。独特の巧みなボールタッチで受けたイニエスタの優しいグランダーの折り返しにラキティッチがしっかりと流し込んでバルサが先制。1-0。

 実に16本のパスを縦横緩急自在に繋いだ末の得点。MSNばかりが目立つ今季のバルサでしたが、「やっぱりバルサはバルサだった」と言えるような華麗なポゼッションからの仕掛け、崩し、フィニッシュでした。

 先制したバルサは試合の主導権を握って、「従来のバルサ」を披露。「偽CF」から「偽ウイング」に変身したメッシは特にその役割に変化はないように中盤に引いてはイニエスタと絡んでボール支配。メッシがチャンスメイクに回る事で、ネイマールとスアレスがフィニッシュに絡む仕事に徹し、バルサは彼等2人がドリブルからシュートを放ったり、先制点のようなグランダークロスによる丁寧な崩しから決定機を作ったりしたものの、ユヴェントスは大ベテランの37歳の守護神GKジャンルイ―ジ・ブッフォンがファンインセーブを連発して1点差を維持。

 ユヴェントスもボールを奪ってからの速攻で、スピードのあるカルロス・テべスとアルバロ・モラタの2トップが個人技で好機を演出し、2トップをサポートしたトップ下のアルトゥーロ・ビダルがシュートを放つなどするものの、決定機は作れず。

 前半はバルセロナの1点リードで終了。

ユ―ヴェが同点後も攻勢の中 MSNによるカウンターから決勝点

 共に選手交代なしで入った後半。バルサは変わらずスアレスが果敢にシュートを放ち、後半開始早々の48分にはカウンターから決定機もあったものの、ここもブッフォンのビッグセーブで追加点は奪えず。

 バルサが追加点を決められずにいた55分。ユヴェントスが人数をかけて攻撃を仕掛ける。球際の競り合いでリヒトシュタイナーが奪ったボールを縦に繋ぎ前進。マルキジオがヒールキックでアクセントを入れて出したスルーパスに、そのリヒトシュタイナーが右サイドを突破して丁寧なグランダーのクロスを入れ、テべスがしっかりと踏み込んで放った重たい左足のシュートはGKに弾かれるも、モラタが電光石火で反応して押し込み、1-1の同点。レアル・マドりー出身で準決勝では古巣相手に2連続ゴールを決めたラッキーボーイが、かつての「宿敵」相手にもゴールを決めるCL3試合連続ゴールで同点としたユヴェントス。

 同点以降はややスペースが生まれてオープンな試合展開となり、バルサだけでなくユヴェントスにも好機が訪れる。しかし、それは個人技に長ける南米産3トップにとっては好都合。68分、全体が間延びして空洞化した中盤でボールを受けたメッシが急にギアを上げて1人でドリブルで前進。前線のネイマールが左へ開きながらシュートコースとマークを分散させると、メッシは自ら左足でシュートを選択。またもブッフォンのセーブに遭うも、これがこぼれた所にスアレスが詰めて押し込み2-1とバルサが勝ち越し。まさにMSN3人による仕掛けと崩し、フィニッシュでした。

 試合は同点弾を狙うユヴェントスが攻勢。サイドのスペースを使えるようになったため、CKを中心にセットプレーを多く獲得。正確無比なキックを見せるピルロのプレースキックからポグバやボヌッチがゴールしてもおかしくはない決定機があったものの、同点弾は生まれず。