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スペイン王者を破る異色のサッカー 独自路線を追求するレヴァークーゼン

 今季の欧州サッカーには注目に値するチームがあります。それもJリーグや日本代表を意識した上での参考にしたいサッカーをしている、という意味で。

 イングランドのアーセナルファンの僕ですが、今季のアーセナルは珍しく守備的な戦略をとる試合も多いので該当しません。強豪対決ではもれなく守備ブロック優先のチェルシーもそうなり、バイエルン・ミュンヘンは理想的な未来型ポゼッションサッカーを披露していますが、得点ランキングに常に4人以上をランクインさせるほどのタレント軍団なので除外。

 そのチームとは現在ドイツ1部のブンデスリーガで4位に位置し、欧州チャンピオンズリーグでも決勝トーナメントに進出しているバイヤー・レヴァークーゼンです。

 今季からオーストリアのレッドブル・ザルツブルグから引き抜いたロジャー・シュミット監督の下で独自路線を追求した異色のプレッシングサッカーを導入しており、そのスタイルの定着とコンディションに左右される部分もあるスタイルゆえのバランスがここへ来て調和して来ました。最近ではチャンピオンズリーグのラウンド16第1レグで、バルセロナとレアル・マドリーの2強を破ってスペインリーグ優勝を果たしたアトレティコ・マドリーにも勝利しました。

 昨季までは<4-3-2-1>のシステムを用い、2012-2013年シーズンには25ゴールを記録して得点王にも輝いた元ドイツ代表FWステファン・キースリンクの得点力を活かすために作られた堅守速攻型のチームでした。日本代表でも守備のスペシャリストと見られるMF細貝萌が所属していたのも頷ける守備型のチームでした。

 ここへ昨季のオーストリア1部ブンデスリーガの全33試合で110得点という記録的な得点数を記録したザルツブルグで独自の攻撃サッカーを完成させたシュミット監督の招聘により、攻撃型に移行したのが今シーズンからです。オーストリアリーグのレベルは確かにそれほど高いとは言えませんが、昨季はヨーロッパリーグでオランダ王者のアヤックス・アムステルダムを破ってのベスト16進出を果たしています。その躍進に貢献したケビン・カンプルは今年1月の移籍市場でドルトムントへ高額な移籍金でステップアップ移籍を果たしているので、実力の程は確固たる水準に達していると言えるでしょう。

徹底したプレッシング、得点王が引き立て役 アジア系選手が揃う魅惑の2列目が得点を量産

 攻撃型のチームへ移行したものの、それは激しく獰猛なプレッシングの連動による攻撃的な守備の徹底から成り立つもので、攻撃手法としては速攻ならぬ、超高速カウンター攻撃と言えます。ボール支配率30%でも“攻撃的”と言える斬新なサッカーです。もともとザルツブルグのスポーツディレクターであるラルフ・ラングニックがドイツのホッフェンハイムやシャルケでの監督時代に披露していた激しいプレッシングからの高速カウンターというスタイルがベースになっているのかもしれません。

 そのラングニック監督時代のホッフェンハイムを視察した反町康治(現・松本山雅監督)がその直後に就任する湘南ベルマーレにこのサッカーを導入し、今では“湘南スタイル”と呼ばれ、曺 貴裁(チョウ・キジェ)監督に替わっても“湘南スタイル”は継続と深化を続けている、とは当コラムでも書いた通りです。

 その上で注目してもらいたいのが1トップが2列目の引き立て役となり、2年前のブンデス得点王の実績があるキースリンクですら得点が量産できないものの、2列目の選手が得点源となっている部分です。僕にはそれがJリーグ2年連続得点王のFW前田遼一がキースリンクと重なり、本田圭佑、香川真司、岡崎慎司が得点を量産していた頃の日本代表に似ているように見えました。急にキースリンクが先発から外されたのも日本代表での前田外しと似ているかもしれません。

 また、レヴァークーゼンのその魅惑の2列目には、トルコ代表のハカン・チャルハノ―ル(現在リーグ5ゴール)、韓国代表のソン・フンミン(同10ゴール、上記写真)、モロッコ系ドイツ人のカリム・ベララビ(同10ゴール)、豪州代表のロビー・クルーゼ(負傷中)と、地理的にトルコはアジア圏であり、モロッコもアラブ系という意味で、アジア系選手が揃っている事です。チェルハノールは今季ハンブルクから補強した選手で、昨季はブラウンシュバイクにレンタル中だったベララビもシュミットのサッカーになってからブレイクした選手です。

 その他にも注目してもらいたいのがMFのゴンサロ・カストロ。僕が8年前頃に観始めた時期には右サイドバックとしてデビューした選手でした。僕は以前からサイドバックの選手に対して、特に日本代表では内田篤人に対して、「アイデアのある選手」という指摘で彼のクロスのコースやパスの種類を称賛しているのですが、その例はこのカストロでした。そのカストロは昨季までは<4-3-2-1>の2列目としてコンバートされており、今季からはボランチとして本格的にプレーしています。日本人としてチャンピオンズリーグ最多出場試合数を誇る安定感がやっと日本でも評価されて来た内田の未来像をカストロに見る事ができるかもしれません。

 
<参考>
「継続と深化の”湘南スタイル”【前編】湘南に根付く反町前監督と大倉社長の影響力」

ゴール数激減のJリーグにはアグレッシヴさを、チャルハノールの後釜に日本人加入を祈る

By | 2017-04-21T21:52:05+00:00 3月 19th, 2015|Categories: J1リーグコラム, コラム, ブンデスリーガコラム|Tags: |0 Comments

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hirobrown
創設当初からのJリ−グファンで各種媒体に寄稿する副業サッカーライター。好きなクラブはアーセナル。宇佐美貴史やエジル、杉田亜未など絶滅危惧種となったファンタジスタを愛する。趣味の音楽は演奏も好きだが、CD500枚ほど所持するコレクターでもある。 サッカー歴:中学・高校時代にサッカー部に所属。 中学時は大阪市トレセンに選出される。 その後は競技者としてのサッカーから離れていたが、サッカー観戦は欠かさない 。

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