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J1リーグ第21節 ヴァンフォーレ甲府3-3ガンバ大阪

【選手交代】
HT、MF25岡崎建哉☛MF10二川孝広
82分、FW39宇佐美貴史☛DF5丹羽大輝
87分、MF7遠藤保仁☛MF17明神智和

【ベンチ入り】
GK16河田晃兵、DF23内田裕斗、FW9リンス、20佐藤晃大

「内容の乏しさ露呈で当然の連勝ストップ~負傷者続出で岡崎がプロ入りJ1リーグ初先発」

 2年ぶりのJ1となった今季のガンバは昨季18試合19ゴールというエースFW宇佐美貴史が開幕前に負傷離脱し、得点力不足が深刻となり、ブラジルW杯開催でのリーグ戦中断期間を16位(4勝3分7敗)というJ2再降格圏で迎えました。

 中断期間に岡山の美作などでミニキャンプを行いつつ、8年半不動の右SBとして活躍した加地亮の退団、新たな得点源候補・長身FWパトリックの加入、W杯で惨敗を喫した代表コンビの復帰を経て、リーグ戦の中断を明けました。

 中断明けの甲府戦では宇佐美&倉田がナビスコ、天皇杯に続く活躍ぶりで共にゴラッソを挙げての快勝など本職FWではない”ダブルゼロトップ”が好調を維持して幸先の良いスタートとなりましたが、その甲府戦で警告を受けた倉田が出場停止となって迎えた清水戦では新加入のパトリックが初先発。見事に期待に応えて相手DFラインの背後を取って再三に渡って突破してチャンスに絡み、1ゴール1アシストと大活躍で4-0と完勝。続く神戸戦でも宇佐美&パトリックの新2トップが共に2ゴールずつを挙げるなど1-5で大勝したのですが、パトリックへのロングボールに頼った放りこみを多用する単調な攻撃が目立って来ていました。

 次節・横浜戦はどちらもなかなか決定機を作れない重たい試合になったものの、それでもDF陣が粘りのゲームを展開し、セットプレーからパトリックが3試合連続ゴールを決め、2-0と快勝。大宮とのアウェイ戦でも相手に決定機を与えながらも流れを汲み取る試合巧者ぶりで0-2と完封勝利して中断明けリーグ5連勝で順位も5位まで急上昇。その5試合で15得点1失点と数字上では盤石の戦いを見せていましたが、明らかにパトリック狙いの攻撃は研修されて尻すぼみになってきていました。
そして、その懸念通りに先週の名古屋戦では攻撃の突破口を見いだせないという内容的に乏しい試合展開により5連勝でストップしました。
 前節から天皇杯でリーグ戦から先発メンバー全員変更の徳島相手に1-0と辛勝して迎えたこの日は、ジェソクと阿部が負傷欠場し、米倉と岡崎が先発起用。岡崎はJ1ではプロ入り初先発となるスタートとなりました☆

【マッチレポート】個人技に頼らない甲府がパスワークでもガンバの上を行く

 J1中断明け後の初戦でガンバと対戦した甲府は、その試合でガンバをシュート3本(後半は0本)に抑えながらスコアは2-0で敗れるというような、内容とは違って勝ちきれない試合が続き、中断明けのリーグ戦6試合で4分2敗と勝利がありませんが、未だに被シュート数ではJ1で最も少ないという組織的なサッカーが出来るというガンバが最もに苦手とするタイプの相手だと思われました。

 試合の方は甲府が負傷者続出と、独善的なプレーが目立つエースFWクリスティアーノの先発落ちが重なって前回対戦時よりも大幅にメンバーが変わった事もあって色合いの違うゲーム展開となりました。

 キックオフからガンバは甲府が警戒しているにも関わらず、相変わらずのパトリック目掛けたロングボールが目立ちました。また、そのロングボールの精度が悪かった事以上に、自陣でのビルドアップ時にCBやボランチがことごとくパスミス連発でゲームを組み立てられません。逆に1つの局面に人数をかけるという意味で完成度の高い甲府の方がパスワークでもスムーズに繋げていました。
 そうこうしてる間の8分、左サイドで縦パスを入れた甲府がしっかり起点を作って落としたボールを前を向いて受けた石原が右足を振りぬいた華麗なミドルシュート。ブロックに入った遠藤に当たり、ボールの軌道がちょうどGKの頭上でドロップして決まり、両チーム最初のシュートで甲府が先制します。1-0。
 ガンバも10分に倉田、19分にパトリックがバイタルで前を向いてミドルシュートを放ちます。そして21分には右からのクロスをパトリックが巧みに落とし、エリア内に侵入しながら受けた宇佐美がDFとGKを繊細なボールタッチで交わしてシュートするも、懸命に戻ったDFのブロックに遭ってゴールはならずもチャンスを作り始めました。
 しかし、その後はリードしてから全体をやや引く事を意識した甲府守備網の中でスペースを見出せずに苦戦。41分に米倉が粘って右サイドから上げたクロスにパトリックが難しい体勢から鋭いヘディングシュートを枠内に放ったものの、これもGK萩の好守に遭って無得点。
 逆に36分にはゴールキックからのルーズボールを甲府に上手く繋がれ、稲垣に左サイドを完全に抜け出されてエリア内まで持ち込まれるという大ピンチ。稲垣がフリーでシュートしながら大きく外してくれるという決定力の欠如に助けられましたが、スコア上の1-0以上に内容的に甲府の試合となって前半は終了しました。

 早い時間帯で先制してから引き気味に戦って相手の裏を突く、という戦い方は連勝中のガンバの戦い方だったのですが、この日は全てガンバがやりたい事を甲府にされていました。

「個人技と微妙な判定で捥ぎ取った3得点~内容的には大敗もありえた試合ながらナイスゲーム」

 テンポの出ない前半を終えたガンバは後半開始から初先発のMF岡崎に替えて、”ファンタジフタ”MF二川を投入して中盤でのパスワークと絡みを増やしていこうと試み、実際にボランチの遠藤からの縦パスが入り始めました。
 すると49分、左サイドにいた遠藤に縦パスが通り、ワンタッチで巧みに落とした遠藤のパスで前を向いた宇佐美が一気に加速。トップスピードから右足を振りぬいたミドルシュートが豪快にニアサイドをぶち抜き、同点ゴールとなるゴラッソ。1-1。
 しかし、56分に甲府が先発落ちしていたFWクリスティアーノを投入してからは一気に流れをもっていかれました。57分には左サイド高い位置でボールを奪った甲府がエリア内のクリスティアーノへ繋ぎ、あわやゴールとなる鋭いシュートは僅かに右へ外れましたが、58分にはゴールライン際右サイドからのスローインで両チームの選手が複数もたつき、こぼれ球を追った今野が転倒したため、エリア内フリーで入ってきた石原が決定的なシュート。これはGK東口の好セーブ、さらにこぼれ球を狙われたものの、これはDF岩下が懸命にブロックするなど、土俵際での耐える守備が続きました。